2010年07月16日
あかりで何を照らすのか 角館政英氏インタビュー(3)
今月の東京生活ジャーナルでは、先月に引き続き「光のまちづくり」を取り上げます。角館氏が岩手県大野村や富山県八尾町で行った住民参加の光の実験の概要や、そのような取り組みを都市にも広げていく際の課題について伺っていきます。
― 住民も参加して光環境を整える「光のまちづくり」を多く手がけられているそうですが、その概要や住民が参加することの意義について教えてください。
◇ 安心・安全な光環境を求めて
岩手県の大野村(現:洋野町)でも横浜・元町と同じような実験を基に街路灯整備を行いました。大野村では、まず夜間歩くことに対する住民の意識調査から始めました。その結果、人は歩行中、溝につまずかないかなどの路面の状態だけではなく、街路の周辺部に存在する奥まった空間に対して不安感やストレスを抱いていることが明らかになったのです。そこで、私たちは路面上の明るさを確保するよりも、街路周辺に点在する暗闇であったボイドの不安感やストレスを軽減させる光環境を導くための実験を行いました。ちょうちんや行灯を使ってボイドを照らすという手法で新しい光環境を創り出す実験を行い、不安やストレスの主な原因となる2つの項目について評価してもらったところ、横浜・元町での実験結果と同様にボイドに光があることで不安感が軽減することがわかりました。また、実験に合わせて光環境について住民アンケートを実施したところ、大半の人が明るい、歩きやすいと感じていることがわかりました。

光の実大実験の様子














