市民参加に関する事例

206 クヴェードリンブルクの街並み保全

(ドイツ連邦共和国)

クヴェードリンブルクは旧東ドイツのザクセン・アンハルト州の西部、ハルツ山地の北東にある人口24,000人の地方都市である。その中心市街地には14世紀に遡るさまざまな時代の木組み家屋が残されている。1994年の世界文化遺産指定も契機となり、市では家屋や街並みの調査を徹底して実施。歴史的建築物を保全するだけでなく、そこで生活し、働けるようにすることを意図した。また、市民を積極的に参加させるために毎年9月に、歴史的建築物の居住者が外部の人達に家を開放するというイベントを2007年から開始している。

205 柳川市の堀割の復活

(日本)

福岡県柳川市は市内を堀割が縦横に流れている水郷都市である。堀割には一切の柵がなく、家などの建築物と見事に調和した田園景観をつくりだしている。人と自然環境とが見事に共存できている素晴らしい事例だと、ここを初めて訪れた人達は思うだろう。まさか、この堀割が埋め立て工事によって消滅寸前の危機に直面したことがあったなどということは想像できないのではないだろうか。

146 ブリッゲンの街並み保全

(ノルウェー王国)

ノルウェー第二の都市であるベルゲン。そこには、14世紀頃からハンザ同盟時代のドイツ商人達が住んでいたブリッゲンというカラフルな木造街区がある。他のヨーロッパの都市では木造建築は煉瓦や石造りへと移行していたのだが、ブリッゲンでは同じ材料、そして同じ場所で建物が更新されていった。

138 ねこじゃらし公園

(日本)

ねこじゃらし公園に行くと、なんかホッとするような気持ちになれる。それは、意図的なデザインの押しつけのようなものを全く感じないからだと思う。この公園には手作り感が溢れている。ただ、この素晴らしく魅力的な公園空間だけがこの公園の価値ではなく、これをつくり、そして管理するうえで形成された地域のネットワーク、地域の関係性が築けたことこそが、ねこじゃらし公園の真に評価すべき点であると思う。

112 みつや交流亭

(日本)

そこは昼には子育て支援、子供達のたまり場、夕方には落語会や音楽会、映画界、講演会、勉強会、バザーなどに使われる。そして、清潔なトイレと冷たい水とベンチが提供されていて、いつも賑わっているちょっと不思議な空間である。

082 警固公園のリニューアル・デザイン

(日本)

一年前、天神を訪れ、西鉄ソラリアの前のこの公園を発見して驚いた。日本にもまともな広場が存在することを知ったからである。それは、ポートランドのパイオニア・コートハウス・スクエアやゴスラーのマーケット・スクエアをも彷彿させる、ほぼ完璧な広場であった。

070 白金台のどんぐり児童遊園

(日本)

目黒通り沿いに広がる自然豊かな「どんぐり児童遊園」。港区最大の児童公園である。平成26年港区が行った利用実態調査では平日594 人、休日374人という利用者がおり、これは54ある同区の児童遊園の中でもそれぞれ1位、2位である。

057 オーガスタス・F・ホーキンス自然公園

(アメリカ合衆国)

ロスアンジェルスの工業地帯。治安が悪く、また土壌も汚染されていた場所が、市民参加の公園づくりによって生まれ変わった。まさにアスファルト・ジャングルの中のオアシスのような空間。

036 バナンナ・パーク

(デンマーク王国)

バナンナ・パークは5000㎡の運動公園で、運動場、巨大なバナナの形状をした盛り土、芝生、ちょっとした森、クライビング用の壁などが設置されている。都心から西部にあるノアブロ地区の土壌汚染された工場跡地につくられた。バナンナ・パークの地主は、そこを住宅として開発しようと考えていた開発業者に売り渡そうとしていたのを、市役所が干渉して、代わりに市が購入して、この地区周辺に不足していた緑地、そして公共空間を提供するようにした。

インタビュー

ジャイメ・レルネル氏インタビュー

(建築家・元クリチバ市長)

「よりよい都市を目指すには、スピードが重要です。なぜなら、創造は「始める」ということだからです。我々はプロジェクトが完了したり、すべての答えが準備されたりするまで待つ必要はないのです。時には、ただ始めた方がいい場合もあるのです。そして、そのアイデアに人々がどのように反応するかをみればいいのです。」(ジャイメ・レルネル)

鳴海邦碩氏インタビュー

(大阪大学名誉教授)

1970年代から長年にわたり日本の都市計画・都市デザインの研究をリードしてきた鳴海先生。ひとびとが生き生きと暮らせる都市をめざすにはどういう視点が大事なのか。
これまでの研究と実践活動の歩みを具体的に振り返りながら語っていただきました。

中村ひとし氏インタビュー

(クリチバ市元環境局長)

シリーズ「都市の鍼治療」。今回は「クリチバの奇跡」と呼ばれる都市計画の実行にたずさわったクリチバ市元環境局長の中村ひとしさんをゲストに迎え、お話をお聞きします。

対談 福田知弘 × 服部圭郎

(大阪大学サイバーメディアコモンズにて収録)

お金がなくても知恵を活かせば都市は元気になる。ヴァーチャルリアリティの専門家でもある福田先生に、国内・海外の「都市の鍼治療」事例をたくさんご紹介いただきました。聞き手は「都市の鍼治療」伝道師でもある、服部圭郎 明治学院大学経済学部教授です。

対談 阿部大輔 × 服部圭郎

(龍谷大学政策学部にて収録)

「市街地に孔を開けることで、都市は元気になる。」(阿部大輔 龍谷大学准教授)
データベース「都市の鍼治療」。今回はスペシャル版として、京都・龍谷大学より、対談形式の録画番組をお届けします。お話をうかがうのは、都市デザインがご専門の阿部大輔 龍谷大学政策学部政策学科准教授です。スペイン・バルセロナの都市再生に詳しい阿部先生に、バルセロナ流の「都市の鍼治療」について解説していただきました。

岡部明子氏インタビュー

(建築家・東京大学教授)

「本当に現実に向き合うと、(統計データとは)違ったものが見えてきます。この塩見という土地で、わたしたちが、大学、学生という立場を活かして何かをすることが、一種のツボ押しになり、新しい経済活動がそのまわりに生まれてくる。新たなものがまわりに出てくることが大切で、そういうことが鍼治療なのだと思います。」(岡部明子)

今回は、建築家で東京大学教授の岡部明子氏へのインタビューをお送りします。

土肥真人氏インタビュー

(東京工業大学准教授)

今回の「都市の鍼治療インタビュー」は、東京工業大学准教授の土肥真人氏へのインタビューをお送りします。土肥先生は「エコロジカル・デモクラシー」をキーワードに、人間と都市を生態系の中に位置づけなおす研究に取り組み、市民と共に新しいまちづくりを実践されています。