都心再生に関する事例

317 ウッチのEC1科学・技術センター

(ポーランド共和国)

ウッチはポーランドの国土のほぼ中心に位置する都市。工業都市であったウッチを彩る建築群のアイデンティティは強烈で明確だ。過去の工業の栄光はもう戻らないであろう。しかしそれらを忘却させるのではなく、工業都市の遺産を活用することでこそ都市の未来が拓かれる。廃墟と化していたEC1だが、今は都心部の明るい将来を示すかのようにリフォームされ、多くの人々が訪れている。

310 ヴェスター・ヴォルゲー(Vester Voldgade)のプロムナード化

(デンマーク王国)

ヴェスター・ヴォルゲーのプロムナード化は、一つのプロジェクトが他のプロジェクトと連携し合い、シナジー効果を発揮させ、単独では発現できなかった都市の魅力を創造するというプラスのドミノ効果が具体化されている。コペンハーゲン・マジックとでも言うべき見事なプロジェクトである。

306 シフィエンティ・マルチン(Sw. Marcin)通りの改造事業

(ポーランド共和国)

ポーランドの西側に位置し、ポーランドでも最も古い歴史を持つ都市の一つであるポズナン。シフィエンティ・マルチン通りは旧市街地区から西へ延び、聖マーティン教会、王宮を通る、まさにポズナンを象徴する通りである。近年の改造事業によってアメニティを大幅に向上させ、歩行者、自動車、トラムなど、多様な交通手段が共存する空間として賑わいを生み出している。

296 がもよんの古民家再生

(大阪府)

大阪市城東区にある蒲生四丁目の一画は「がもよん」の名称で親しまれている。近年、地元不動産会社の斬新なアプローチによって、それまで老朽化して使われていなかった古民家が次々に再生され、新しい街の賑わいが生まれるなど、空き家活用の先進事例として注目されている。

288 名山町の「バカンス」

(鹿児島県)

鹿児島市名山町の「バカンス」。周りに近代的で大きな建物が林立している中、この周囲だけはまるで時間が止まったかのように昭和レトロな雰囲気が漂っている。1階はキッチンスペース、2階は4畳半の小さな空間であるが、そこは狭い路地ゆえに「再建築不可」の空き家がつくりだした、奇跡的なパブリックな場所である。

283 京都芸術センター

(京都府)

京都芸術センターは京都市における芸術の総合的な振興を目的として、閉校した明倫小学校の跡地に開設された。地域コミュニティの拠点としての記憶をしっかりと継承しつつ、芸術鑑賞の場、そして若い芸術家達を育成する場所として運営されている。

279 京都国際マンガミュージアム

(京都府)

京都市の烏丸御池駅という京都屈指の一等地に立地する京都国際マンガミュージアム。昭和初期に建てられた龍池小学校の校舎を活用し、地元市民との協議を経て2006年に開館した京都市と京都精華大学の共同事業である。2017年には来館者300万人を記録。外国人の訪問客も多く、京都市の調査では外国人の市内訪問先トップ25にランクインしている。

278 日本大通りの再整備

(神奈川県)

横浜公園と象の鼻波止場を結ぶ日本大通りは1866年に起きた大火の後、イギリス人の建築家R.H.ブラントンによってつくられた日本最初の西洋式街路である。2002年のサッカーのワールドカップ開催に合わせて再整備が行われ、車線幅をブラントン設計の13.5メートルに戻すとともに、歩道を拡幅させた。歩道空間はオープン・カフェとして使われるようになり、人々に憩いの空間を提供している。

272 ベットヒャー・シュトラッセ

(ドイツ連邦共和国)

一人の個人の思いによってつくられた芸術・文化的に溢れた魅力的な街路空間。第二次世界大戦で被災するも、その思いを継承した個人によって再生に成功し、現在は地元企業のフィランソロフィー的な組織によって維持されている。その空間はブレーメン市にとって世界遺産の市庁舎と並ぶ観光の目玉にまでなっている。

261 ラリマー広場(Larimer Square)の保全

(アメリカ合衆国)

デンバー市の都心部にあるラリマー広場は、同市で最も歴史ある商業地区。1960年代、再開発によって建物の取り壊しが計画されたが、ボストンから移住したディーナ・クローフォードという不動産業を営む女性の努力によって歴史的建築物の保全が実現した。

258 さんきたアモーレ広場・サンキタ通りの再整備

(兵庫県)

さんきたアモーレ広場は、神戸市の三宮駅の東口にある約1,000平米の広場。サンキタ通りはこの広場を起点とし、阪急三宮駅の高架下に沿って延びている。さまざまな課題に悩まされていたが、神戸の玄関口にふさわしい空間をめざして再整備され、魅力的な空間へと改善された。

255 リノベーション・ミュージアム冷泉荘

(福岡県)

冷泉荘は福岡市の上川端商店街に1958年に建築されたレトロなビル。レトロではあるが、古さは感じられないこのビルこそ、福岡発のリノベーション・ブームを牽引してきた吉原住宅が手がけた代表的なビルであり、ビル単体だけでなく、周辺にもプラスの効果をもたらした事例である。

251 杭瀬中市場の再生

(兵庫県)

兵庫県尼崎市の杭瀬市場は、個店の寄せ集めであり、それに起因する多様性、不確定性がもたらす魅力はショッピング・センターにはみられない。ここには風変わりな古本屋や、市場の食材を使った料理を提供する食堂、一階が和菓子屋で二階がレコード屋というユニークな店舗ミックスなどが具体化している。それは、市場マーケティングなどではとても出てこない、経営理論や経済理論を越えた現象である。

250 ノイハウン(Nyhavn)の歩行者道路化

(デンマーク王国)

運河とカラフルな色彩の歴史建築物の景観が楽しめるコペンハーゲンの観光名所。オープン・カフェで飲食を楽しむ人々で賑わっている。しかし、ここは一昔前までは治安も決してよくなく、みすぼらしい雰囲気が漂い、運河沿いには自動車が違法駐車をするという、アメニティからはかけ離れた空間であった。どのようにして変貌したのか。

247 グアナファトのミギュエル・イダルゴ通りの地下化

(メキシコ合衆国)

メキシコのほぼ中央に位置するグアナファト。1963年、その都心部を流れるグアナファト川の上流部にダムをつくり、川であったところを舗装化。そこに地下道路を作って自動車を通すという大胆なプロジェクトを実行した。その結果、世界遺産にも指定されたグアナファトの素晴らしい歴史的街並みは自動車から開放され、人間を中心とした見事な空間を維持することができるようになった。

245 大分いこいの道

(大分県)

都心部における緑地不足の状況を改善したこの事業のポイントは、4車線・幅20メートルの車道を集約的に配置することで、駅前という一等地において市民が憩える緑の広大なる芝生広場をつくることに成功したことにある。2014年には第1回九州まちづくり賞(ホルトホール大分と大分いこいの道の一体的整備によるにぎわいの創出)、2019年には景観大賞(大分駅南地区)を受賞している。

242 ノイハウザー・ストラッセとカウフィンガー・ストラッセ

(ドイツ連邦共和国)

1972年のミュンヘン・オリンピックを契機に歩行者専用空間となったノイハウザー・ストラッセとカウフィンガー・ストラッセは、まさにミュンヘンを象徴する歴史的な通りである。カウフィンガー・ストラッセにおける一時間当たりの平均通行者数は12,975人(2011年5月)。この通行者数の多さ(ドイツ国内で4番目)が、ここをドイツで最も売上高の多い通りとしている。

226 ハウザープラッド

(デンマーク王国)

コペンハーゲンのど真ん中に、ちょっとした憩いの空間と先端的な子供の遊び場を提供するオアシスのような場所である。都心という極めて経済価値が高いところにおいて、直接的な経済価値をもたらさないものを整備することには勇気がいる。しかし、この空間をつくることで、周辺に多大なる価値を長期的にもたらすことになるのは多くの事例が我々に教えてくれる。

223 豊田市駅東口まちなか広場(とよしば)

(愛知県)

名鉄豊田市駅の目の前に豊田市駅東口まちなか広場が2019年9月にオープンした。その広場はToyota Creative Base Areaの頭文字をとった「toyocba」から“とよしば”との愛称がつけられた。芝生広場の面積は560平方メートルと決して広くはないが、そこはまさに芝生しかないためにその使い方は無限の可能性を有している。

176 ブライアント・パークの再生事業

(アメリカ合衆国)

1990年代前半、マンハッタンの治安はよくなかった。生け垣に囲まれて周辺から視界のないこの公園は、麻薬の取引をするには絶好の場所となってしまった。そこでニューヨーク市は、本来であれば自治体の業務である公園の管理業務を、民間のNPOのブライアント・パーク公社に任せてしまうという判断をする。しかし、この責任放棄ともとれる行為が、結果的にブライアント・パークの再生につながることになる。

149 八百萬本舗

(石川県 )

八百萬本舗の前進、旧志村金物店は数年ほど閉店をしていた。この商家は規模が大きかったので、単体の企業に貸したとしても撤退の意思も早い。そこで、金沢R不動産の小津氏は「必ず何か結果を残すので一棟、丸ごと借りられますか」と交渉する。

143 グラフトン通り地区公共空間計画

(アイルランド)

ダブリン一賑やかな通りである。ブティック、バー、レストランなどの商店がひしめき合う。バスカーズとよばれる大道芸人もここに多く集まり、行く人を楽しませてくれる。さらに、歴史的建築を多く保全しており、まさにダブリンを代表する都市空間となっている。

140 ロブソン・スクエア

(カナダ)

ロブソン・スクエアはヴァンクーバーの中核に位置し、約3ブロックにわたって広がる裁判所兼パブリック・スペースである。建築家アーサー・エリクソンが打ち出したアイデアは、予定されていた高層建築物を倒して横にしてしまい、人々がその建物の上を歩けるようにする、というものであった。

139 パイオニア・コートハウス・スクエア

(アメリカ合衆国)

最近では、日本で随分と注目を浴びているポートランド。その革命的な転換点は、このポートランド・コートハウス・スクエアがつくられたことであった。この事業が成功した理由は、市民がそれを実現するために運動を展開し、財政的な支援までしてきたこと。

121 姫路駅前トランジット・モール

(兵庫県 )

姫路駅の姫路城側(北口)に出ると、素晴らしいサンクン・ガーデンが目の前に広がる。それは人が憩えるようなランドスケープ・デザインがされた極めて贅沢な公共空間である。

116 ポルト・マラビーリャ

(ブラジル連邦共和国)

リオの市長は「都市のためにオリンピックがあるのだ。オリンピックのために都市がある訳ではない」と頻繁に市民に伝えていたそうである。オリンピック自体がある意味で、極太の都市の鍼治療であるともいえよう。リオデジャネイロは、見事、このオリンピックを用いてオリンピック会場以外であったポルト・マラビーリャをも「治療」し、再生させてしまった。

107 御堂筋イルミネーション

(大阪府 )

構想時の理念は、これをイベントで終わらせないで、都市を魅力化させるトリガーとして位置づけるというものであった。単に道路空間だけでなく沿道の建物や寺社、またはランドマーク等もライトアップすることで、御堂筋という回廊全体の夜間景観を見事に演出している。

104 メトロポール・パラソル

(スペイン)

完成してから5年、この建物は近代的で極めてユニークな意匠が為されているにも関わらず、世界遺産にも指定されている地区を擁するセビージャの旧市街地に見事に融和している。

094 マデロ・ストリート Madero Street

(メキシコ合衆国)

歴史家のイラン・セモは、この数ブロックに国の歴史が凝縮されている、と述べたが、マデロ・ストリートから自動車を排除し、人間に開放することで、メキシコ・シティだけではなくメキシコをも代表する都市公共空間を人々は獲得することができたのである。

080 富山グランドプラザ

(富山県 )

日本の都市は欧州の都市と違って、広場がないとよく指摘される。しかし、なければ創ればいいだけである。創れば人も使うであろう、という発想でつくったのだろうと思われるのがグランドプラザである。

078 インナー・ハーバー

(アメリカ合衆国)

使用されなくなったブラウンフィールドであるウォーターフロントを見事に再生させ、ボルティモア市は税収が増え、市民は魅力的な消費空間が提供され、さらに失業者には雇用が創出されるなど、誰もがメリットを生じることになった。都市の鍼治療というには、大胆で大規模な再開発プロジェクトではあるが、その精神性では通じる点があると考え、ここに紹介させてもらう。

073 ボケリア市場

(スペイン)

ボケリア市場はバルセロナのランブラス通り沿いにある公設市場。2013年2月にCNNが発表した「生鮮市場の世界ベスト10」ランキングでは、ボケリア市場は二位の東京の築地市場を押さえて一位であった。

069 花通り

(ブラジル連邦共和国)

「都心は自動車ではなくて人間のためにあるべきである」という信念のもと、レルネル市長は連休中の3日間で2ブロックほどの道路の舗装を剥がし、そのうえに花壇を置き、自動車を通れなくした。1972年5月20日のことである。

045 ユルバ・ブエナ・ガーデンス・エスプラナーデ

(アメリカ合衆国)

ユルバ・ブエナ・ガーデンスはサンフランシスコの都心にある敷地の再開発である。とてつもない経済性が期待できる敷地にもかかわらず、それ自体では直接的にはお金を産み出さない公園を整備することをサンフランシスコ再開発局は決定した。マーケットの原理ではつくることができない、「大都市の真ん中の緑の広場」をつくりえたことは、このプロジェクトが住民のためのプロジェクトであることを物語っており、加えてアーバン・ランドスケープという観点からみて大変意義のあるプロジェクトであると考えられる。

035 オーフス川開渠化事業とプロムナード整備

(デンマーク王国)

オーフスはデンマーク第二の都市である。とはいえ、人口はわずか29万人。このオーフスの都心にオーフス川が流れている。このオーフス川、1930年代に増加し始めた自動車交通に対応するために暗渠化をして、その上にオー通りという幹線道路を整備した。その後、月日が経つ。1962年には首都コペンハーゲンの都心部から自動車を排除して、歩行者空間ストロイエをつくったことの成功などを経験し、デンマークの都市は全国的に、都心部は自動車ではなくて歩行者を主人公とした都市づくりをしようというトレンド、というか理念が形成されていく。

008 テンプル・バー

(アイルランド)

 ダブリンにおけるテンプル・バーの再開発は、中世の街並みを壊すことなく、新しい建築物が建設できること、しかも、両者が調和することができることを示すことに成功した。

インタビュー

ジャイメ・レルネル氏インタビュー

(建築家・元クリチバ市長)

「よりよい都市を目指すには、スピードが重要です。なぜなら、創造は「始める」ということだからです。我々はプロジェクトが完了したり、すべての答えが準備されたりするまで待つ必要はないのです。時には、ただ始めた方がいい場合もあるのです。そして、そのアイデアに人々がどのように反応するかをみればいいのです。」(ジャイメ・レルネル)

鈴木伸治氏インタビュー

(横浜市立大学国際教養学部教授)

ビジネス、観光の両面で多くの人々をひきつける港町・横浜。どのようにして今日のような魅力ある街づくりが実現したのでしょうか。今回の都市の鍼治療インタビューでは、横浜市のまちづくりに詳しい、横浜市立大学国際教養学部の鈴木伸治教授にお話を聞きました。

柴田久 福岡大学教授インタビュー

(福岡大学工学部社会デザイン工学科教授)

都市の鍼治療 特別インタビューとして、福岡大学工学部社会デザイン工学科教授の柴田 久へのインタビューをお送りします。
福岡市の警固公園リニューアル事業などでも知られる柴田先生は、コミュニティデザインの手法で公共空間をデザインされています。
今回のインタビューでは、市民に愛される公共空間をつくるにはどうすればいいのか。その秘訣を伺いました。

高尾忠志(地域計画家)インタビュー

(地域計画家)

今回の「都市の鍼治療インタビュー」は、九州の都市を中心に都市デザインに携わっている地域計画家の高尾忠志さんへのインタビューをお送りします。優れた景観を守ための開発手法や、複雑な事業を一括して発注することによるメリットなど、まちづくりの秘訣を伺います。

鳴海邦碩氏インタビュー

(大阪大学名誉教授)

1970年代から長年にわたり日本の都市計画・都市デザインの研究をリードしてきた鳴海先生。ひとびとが生き生きと暮らせる都市をめざすにはどういう視点が大事なのか。
これまでの研究と実践活動の歩みを具体的に振り返りながら語っていただきました。

中村ひとし氏インタビュー

(クリチバ市元環境局長)

シリーズ「都市の鍼治療」。今回は「クリチバの奇跡」と呼ばれる都市計画の実行にたずさわったクリチバ市元環境局長の中村ひとしさんをゲストに迎え、お話をお聞きします。

対談 福田知弘 × 服部圭郎

(大阪大学サイバーメディアコモンズにて収録)

お金がなくても知恵を活かせば都市は元気になる。ヴァーチャルリアリティの専門家でもある福田先生に、国内・海外の「都市の鍼治療」事例をたくさんご紹介いただきました。聞き手は「都市の鍼治療」伝道師でもある、服部圭郎 明治学院大学経済学部教授です。

対談 阿部大輔 × 服部圭郎

(龍谷大学政策学部にて収録)

「市街地に孔を開けることで、都市は元気になる。」(阿部大輔 龍谷大学准教授)
データベース「都市の鍼治療」。今回はスペシャル版として、京都・龍谷大学より、対談形式の録画番組をお届けします。お話をうかがうのは、都市デザインがご専門の阿部大輔 龍谷大学政策学部政策学科准教授です。スペイン・バルセロナの都市再生に詳しい阿部先生に、バルセロナ流の「都市の鍼治療」について解説していただきました。

岡部明子氏インタビュー

(建築家・東京大学教授)

「本当に現実に向き合うと、(統計データとは)違ったものが見えてきます。この塩見という土地で、わたしたちが、大学、学生という立場を活かして何かをすることが、一種のツボ押しになり、新しい経済活動がそのまわりに生まれてくる。新たなものがまわりに出てくることが大切で、そういうことが鍼治療なのだと思います。」(岡部明子)

今回は、建築家で東京大学教授の岡部明子氏へのインタビューをお送りします。

土肥真人氏インタビュー

(東京工業大学准教授)

今回の「都市の鍼治療インタビュー」は、東京工業大学准教授の土肥真人氏へのインタビューをお送りします。土肥先生は「エコロジカル・デモクラシー」をキーワードに、人間と都市を生態系の中に位置づけなおす研究に取り組み、市民と共に新しいまちづくりを実践されています。

饗庭伸教授インタビュー

(東京都立大学都市環境学部教授)

人口の減少に伴って、現代の都市ではまるでスポンジのように空き家や空きビルが広がっています。それらの空間をわたしたちはどう活かせるのでしょうか。『都市をたたむ』などの著作で知られる東京都立大学の饗庭 伸(あいば・しん)教授。都市問題へのユニークな提言が注目されています。饗庭教授は2022年、『都市の問診』(鹿島出版会)と題する書籍を上梓されました。「都市の問診」とは、いったい何を意味するのでしょうか。「都市の鍼治療」提唱者の服部圭郎 龍谷大学教授が、東京都立大学の饗庭研究室を訪ねました。

お話:饗庭 伸 東京都立大学都市環境学部教授
聞き手:服部圭郎 龍谷大学政策学部教授