「そうめん=軽食」の時代は終わった?
おかずを添えて、主食へ進化する令和の夏ごはん

■6月、そうめんが食卓に戻ってくる季節

梅雨に入り、気温と湿度が一気に上昇する6月。キッチンに立つのもおっくうになるこの時期に、静かに人気を伸ばしていたのが「そうめん」
ゆでて冷やすだけという手軽さと、食欲がなくてもスルッと食べられるさっぱり感で、まさに困ったときの定番メニュー。
実際、点数PI(※)を見ても、4月から着実に上昇し、6月には前月はもちろん、前年同月と比べても大きく上回る26.8を記録。7月には37.0まで上昇しており、梅雨~真夏の食卓を支える定番食材としての地位を確立しているようです。

出典元:real shopper SM
2024年4月〜2025年5月

■買い足されていたのはやっぱりそうめん!

出典元:real shopper SM
2024年4月〜2024年8月

2024年4月〜9月の期間におけるリピート状況を見ると、購入者の約7割が2回以上そうめんを購入しており、さらに3回以上購入している人も30%超と高水準。つまりそうめんは、「たまに食べる涼メニュー」ではなく、「また今日もそうめんでいいかも」と自然に選ばれる夏のルーティンメニューになっているのかもしれません。
「暑くて何もしたくない」そんな日に助かる、安心の定番ポジションを確立しつつあるようです。

■そうめんはタンパク質系のおかずと買われていた!?

出典元:real shopper SM

「そうめんだけだと、ちょっと物足りない…」
そんな声に応えるように、ちょい足し食材との併買傾向が見られました。

薬味の王道「みょうが」、火を使わずそのまま使える「とうもろこし」「キュウリ」などの夏野菜が並ぶ中、注目は「塩さけ」「納豆」「しらす干し」といったたんぱく質系のおかずたち

なかでも塩さけは、SNS上でも“ほぐしてそうめんにのせる”レシピ投稿が増加中。見た目の彩り・手軽さ・満足感の3拍子がそろう「映えアレンジ」としても人気を集めています。

さっとゆでるだけ、すぐ食べられる、アレンジもできる!一見、炭水化物だけに見えるそうめんですが、実はたんぱく質もしっかり一緒に食べられていることがわかりました。ちょっとした具材の力を借りて、軽食から「ちゃんとごはん」へと進化したそうめん。
だからこそ、今年もまた食卓に何度も登場しているのかもしれません。
そして昨年同様、この5月の点数PI値の伸びをみると昨今のお米の高騰もあり、この夏はそうめんが「主役の座」をさらに奪いはじめるか注目です。

※本レポートでのPI(Purchase Index)値とは、購入金額、購入点数、バスケット数等を購入客1000 人当たりの指数にした値のこと。
※購買データの出典について、「出典元:real shopper SM」と記載されているものは、株式会社ショッパーインサイトが保有する食品スーパーIDPOSデータベース「real shopper SM」の購買履歴データを、本コンテンツ向けに独自に集計・加工したものです。