ハイライフ研究所メールマガジン 第23号

2009年5月29日配信  発行責任 財団法人ハイライフ研究所 事務局

感染が拡大している新型インフルエンザ。国内感染者の数は10都道府県で364名となり(5月28日現在)、アメリカ、メキシコ、カナダに次ぐ患者数となりました。

国内ではまだ重症者の報告はされていないが、免疫力の弱い人に感染しやすいとのことで、幼児や、糖尿病、喘息などの慢性疾患のある人は重症化しやすい傾向があるのでご注意。
今回のインフルエンザの本当の正体が未だはっきりしないところに脅威を感じますが、弱毒性であるとの判断から、一部閉鎖されていた学校、学級が再開され始めています。

統計によれば、季節性のインフルエンザでも、1,000万人から1,800万人が感染し、約15,000人が死亡するとか。これも大変な数には違いありませんが、一方で、「新型」という点に過度に反応し過ぎると、生活・経済に大きな打撃をきたすことになります。今回の新型インフルエンザの影響で2兆円の経済損失を計算している研究機関もあるそうです。

とにかく楽観視は禁物で予防は必須。丹念に手洗い、うがいをし、人ごみではマスクを装着、体調の異常時は速やかに休養をとることが必要ですね。

(HH)


<今号の内容>

1. 伝説のマーケッター立澤芳男の「High-Life 生活・社会総括レポート21」
2. 東京の都市の活性化と都市文化 ファッションと文化の街-東京の繁華街その系譜-
3. 新トーク番組「写真家・富山治夫 世界の旅」
4. ブランドを通して見た食ライフスタイル変化(2000年度研究)

5. 新刊書のおしらせ 『環境首都コンテスト 地域から日本を変える7つの提案』




今から約15年前、戦後50年目に書かれた生活白書(1995年)で、日本は「今や世界有数の経済力を持つに至り、国民の生活は、終戦時には予想もできなかったほど高い水準に達した」と書かれている。平成時代に入ってまもなくのことであったが、早くも平成時代は20年を経過した。戦後50年で到達した日本の社会「=経済大国と先進国トップレベルの生活水準」は、平成時代20年の経過の中で、どのように変わったのか。どのような社会状況になったのか。平成20年間の社会統計データを軸に平成20年のその社会の到達点を見る。

「立澤芳男のHigh-Life 生活・社会総括レポート21」は以下のURLをご覧ください。

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本研究では、そのような地域と文化の関係を、文化(芸能・芸術・娯楽・ファッションなど)の変遷とそれらを取り込み育んできた各地域の発展プロセス(施設化や事業活動化、動員など)との相関を把握し、ハイライフ研究所の基本テーマであるライフスタイル研究の一環としての研究活動を行った。

具体的には、以下の4つのフレームにより研究を行った。
① 街づくりと都市文化の系譜-都市文化の変遷とライフスタイルの変化
② 都市文化の変遷とライフスタイルの関係を見る
③ 東京の繁華街と街の文化(カルチャー)を見る
④ 街づくりと文化・ケーススタディ「渋谷公園通りとパルコ」

報告:マーケット・プレイス・オフィス代表 立澤芳男氏

詳しくは以下のURLをご覧ください。

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いまや海外旅行はずいぶん手軽になりました。燃料サーチャージも下がり、今年の大型連休は前年比10.1%増の50万人が海外での滞在を楽しんだようです。

経済危機の真っただ中といいながら、現代の日本人にとって、海外旅行はライフスタイルの一部分として定着したようです。

新シリーズ「写真家・富山治夫 世界の旅」では、こんな時代だからこそ、「旅とは何か」「旅は人生にどう関わるのか」について、あらためて考えてまいります。

さて、シリーズ第1回はアルジェリアへの取材の旅。

1969年7月、折しも「アポロ11号」による歴史的な月面着陸の時が迫るころ、写真家の富山治夫さんはアルジェリアの首都アルジェで現地警察に拘束されてしまいました。
なんと、「スパイ容疑」。
深夜の旧市街・カスバを撮影中に突然警察に両腕をつかまれ、そのまま留置場へ…。
3日後に解放された富山さんは、意外なことに、カスバで一躍有名人となっていました。

お話:
富山治夫

聞き手:
熊倉次郎 (リベラルアーツ総合研究所)
萩原宏人 (財団法人ハイライフ研究所)

制作・配信:財団法人ハイライフ研究所

詳しくは以下のURLをご覧ください。

4. ブランドを通して見た食ライフスタイル変化(2000年度研究)

第1章:本研究の目的と位置づけ

第2章:「ブランド起点アプローチ」のための3つの視点

第3章:事例考察「ブランドを通して見た食ライフスタイル変化」
 
第4章:インプリケーションに代えて

事例A:味の素「ほんだし」 
事例B:大塚製薬「ポカリスエット」

アペンディクス:「チャートで読み解く食ライフスタイル変化」

研究体制:
学習院大学大学院
経営学研究科博士後期課程
乳井 瑞代

(敬称略・肩書は当時のもの)

詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/pdf/cnt.php?url=20001


5. 新刊書のおしらせ

環境首都コンテスト
地域から日本を変える7つの提案

環境首都コンテスト

書籍名 『環境首都コンテスト 地域から日本を変える7つの提案』
出版社 学芸出版社 
価格 2,200円+消費税

本書は2001年から実施されている「環境首都コンテスト」の活動を通じて蓄積された、持続可能な地域社会づくりを実践している自治体の先進事例をもとに、「持続可能な社会をつくる7つの提案」をまとめたもの。

※環境首都コンテストについて詳しくは
http://www.kankyoshimin.org/jp/mission/ecocity/ecocap/index.html

持続可能な社会をつくる7つのポイント

1 人を活かす、創る
2 地域の将来像を描く
3 戦略的に事業を組み立てる
4 環境、経済、社会を合わせる
5 パートナーシップを深める
6 行政を統合化する
7 率先例をつくりだす

詳細については、是非書店でお求めいただき「地域から持続可能な社会づくり」のテキストとしてお使いいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。


編集後記

昨年来ブームの婚活て今どんな状況

「いま婚活中です」――という言葉が30~40歳代の働く女性から聞かれるようになったのは昨年の夏ぐらいから。

「婚活」は、「就活(就職活動)」のアナロジーとして作られた言葉で、08年3月に発行された新書『婚活時代』(ディスカヴァー・トゥエンティワン社)からきている。
同書では、結婚できない男女が増えている現状では、就活のように結婚するにも活動が必要だと説き、未婚女性に大きな衝撃を与えた。これをきっかけに、「婚活を始めた」「意識しだした」という女性が増えだしたようだ。

彼女たちのマインドは「チャンスを待つのでなく『狩りに出る感覚』に変化」したという。

婚活の方法は、友人に紹介してもらったり、合コンへの参加、インターネットの掲示板を使ったり、結婚紹介サービスを利用したり活動は様々。以前は男女の出会いを提供するという仕組みにどこか抵抗感があって、周りに秘密にしている人が多かったようだ。またそこには「モテない」と思われたくない、彼氏がいないと思われたくないという見栄もあったようだ。

婚活に至った要因は「社内恋愛して結婚、というパターンが崩壊したこと」

結婚相談所の担当者は、「婚活」としての結婚相談所利用者が増えている要因をこう解説する。

「社内恋愛の後に結婚する、というパターンが崩壊してきています。男女ともに、社内では別れたら仕事がしづらくなると考える人が増え、会社は恋愛の場ではないとまで言う人もいます。」

さらに担当者は利用者とその中での男女の意識の違いをこう解説する。

利用者の中心は男女ともに30~40歳代で、団塊世代ジュニアの未婚者が多い。ただここに男女の意識の違いが存在し、特に男性の年齢へのこだわりは相当強く、自分よりも10歳以上も年下の女性を希望する人も多い。同年代の女性は対象外で、候補が狭まってしまう。
それに対して、女性の場合は、最初は少し年上を希望するが、相手の性格や相性を重視するため、年下の男性も受け入れるようになるそうだ。

特に女性は現実的で、結婚に求めることをはっきり思い描いているという。出産のリミットも考えているため、いつまでに結婚したいという時期も決めている。

ところが男性の場合は、結婚に対して漠然とした願望を抱いていて、よくあるのは、「若い人」「かわいい人」という条件だそうだ。こうした男女間の意識の差が、結婚にうまく結びつかない要因にもなっているという。

さて最近ではアメリカでも日本の影響で婚活らしき動きが始まりかけている。昔は盛り場でいい男を探す「Mr.グッドバーを探して」。今は「セックス&シティー」などという映画もあるくらい女性は積極的。「アップルストアー」(知的な男が集まるところ)、「DIYマーケット」(何でも自分でできる男が集まるところ)などでいい男を探すという話を聞いた。それにしても以前なら羨望のまなざしを浴びていた金融エリートたちは今、何処?

 


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