取材レポート
アジアの都市ライフスタイル新潮流

 
取材レポート「アジアの都市ライフスタイル新潮流」のお知らせ

平日の昼間からお客で賑わうバンコクのショッピングセンター

アジアは、先進国経済が停滞する中、唯一の成長セクターとして経済発展し、その結果富裕層、中間層も急速に拡大しております。

アジアの人口は、約40億人(‘12年世界人口70億人)で、‘30年には約50億人に達し、しかも、世界GDPの50%を超えることが予想されます。またASEAN10カ国は‘15年に経済統合化を行い、欧州共同体5億人を超えて、総人口6億人(’30年7億人)の「巨大な消費市場」が誕生し、経済的にもその存在感は大きく注目されております。

アジアは、ユーラシア大陸東部の東アジア、南部の南アジア、インドシナ半島部と島嶼部などその地政学的諸条件は異なりますが、気候風土、民族性、歴史文化等で様々な共通性を持っています。そして、各地域の伝統的な民族文化や気質に、旧宗主国による植民地政策、中国人の移住による華人文化、欧米の生活文化、そして独立後の欧米資本主義の影響、さらに日本、中国、韓国などの経済・文化の影響などが相互に融合して、各国独自の新たな生活文化や生活様式が生まれております。

また最近では、急速な経済発展に伴い、地方から都市部への移住が進み、都市と農村の格差拡大、過剰都市としての様々な問題を抱えていますが、富裕層や中間層のより豊かな新しいタイプの都市居住ライフスタイルが生み出されています。

伝統的な市場

中間層向けのスーパーマーケット

この様な状況の中で、本取材レポートは、今後、東アジア、東南アジアの発展を牽引する都市居住富裕層、中間層にフォーカスし、そのライフスタイルの新しい潮流を把握しようというものです。

即ち、アジアの成長を取り込み日本の経済成長に結びつけるという過去の成長モデルの延長線上のご都合主義的な発想ではなく、今後日本がアジア各国と交流し、相互に補完し発展していくためには、「アジア各国の都市生活者の生活価値観やライフスタイル」をアジアと同目線で共有し、その類似性と差異性を認識し、相互に理解する事が重要であると考え、様々な視点からその実態をレポートしようというものです。

また、アジア各国の伝統や生活文化を検証することにより、日本経済の成長の中で見失われてきたアジア的価値観である自然との共生、家族観、コミュニティ等を再認識し、日本の活力ある豊かなライフスタイルを再創造するための視点も取り上げます。

取材はバンコクを振り出しに順次行います。本連載のまとめとして各国の社会的、文化的、経済的、民族的な違いは踏まえつつ、将来のアジアの豊かなライフスタイル構想に関して各国の研究者と共同で提言を行う事も考えております。ご期待下さい。

●取材プロジェクト “日本人と各国研究者との共同取材”

この取材は、アジアの都市ライフスタイル研究として日本とアジア各国とのライフスタイルを相対化するため、日本側の研究チームと各国研究チームとの共同研究とします。

そして取材レポートは、当該国の都市生活者のライフスタイルを実感として考察するため、各国の研究者が執筆。また、客観的な現状を把握するために、各種データで補完して分かりやすい内容とします。

<監修> 古川一郎 一橋大学教授 *1
<論考> 各国研究者
<企画構成> 福田博 縄文コミュニケーション(株) *2
<編集・配信> 公益財団法人ハイライフ研究所

●取材レポートの予定

・第1回 タイ王国 3回レポート(’12年10月~12月)(予)
仮題「2極分化が進むタイ王国の都市ライフスタイル新潮流」

・第2回 台湾 3回レポート(’13年1月~3月)(予) 
仮題「アジア先進国「台湾」の都市ライフスタイル新潮流」

以後 マレーシア (予)
仮題「多様な民族と宗教が調和するクアラルンプールの都市ライフスタイル新潮流」

インドネシア (予)
仮題「急速な都市化が進行する新興国の都市ライフスタイルの新潮流」

●取材レポート予告
<第1回>
・タイトル 「2極分化が進むタイ王国の都市ライフスタイル新潮流」(仮)
3回シリーズ(’13年10月~12月)

・執筆者 NUTTAPOL ASSARUT(チュラロンコーン大学 経営管理、マーケティングMBA講師、一橋大学博士)

・取材レポート概要
1.タイ人社会の特徴と変わる伝統的な家族観
2.都市のライフスタイルとワークスタイル
3.モータリーゼーションと住宅のトレンド
4.タイ人のライフスタイル消費
5.ブランドに対する意識
6.タイの富裕層/中間層の今後の動向と日本との関係
・付帯「データで見るバンコク」

1 古川一郎 一橋大学教授|プロフィール

 1979年東京大学経済学部卒業後、東京銀行入行。経営学博士(’88)、東北大学経済学部助教授、大阪大学経済学部助教授、一橋大学商学部助教授を経て、1998年カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院客員研究員。2000年一橋大学商学研究科教授となり現在に至る

・研究分野  マーケティング、経営学、商学
・研究テーマ 東アジアの消費者行動、 日本企業のプライシング、ブランド構築と企業理念、
 ネットコミュニティの誕生とマーケティングの革新
・著書 「マーケティング・サイエンス入門」、「ものつくり原論」、
 「地域活性化の
マーケティング」、「B級グルメの地域活性化戦略」、「反経営学の経営」、
 「デジタルライフ革命」他 多数

2 福田博 縄文コミュニケーション(株)代表|プロフィール

マーケティング・プロデューサー
・業務:
 顧客価値の開発と企業価値の向上をトータルにサポートするマーケティング&コミュニケーション・コンサルタント。ブランド、マーケティング、コミュニケー ション戦略立案、そして新規事業FSやビジネスモデル作りを提案。また、行政ICT利活用事業、国際機関の受託調査、地域再生支援等事業の計画と実施。

・活動:
 (社)日本能率協会講師、(財)日本舞踊振興財団評議委員、
 「マーケティングホライズン」常任執筆者 他
・経歴:
 世界銀行シニアコンサルタント、日本舞踊振興財団評議員、埼玉県北部観光振興財団評議委員、
 特許庁電子ネット広告標準技術作成検討委員、創業支援推進機構評価委員、
 横浜国大TLOアソシエイト
・著書:「個客を掴むケータイCRM」(日経BP,共著)

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