ハイライフ研究所メールマガジン 第52号

2010年8月12日配信  発行責任 財団法人ハイライフ研究所 事務局

先日、NHK教育TVで放映された『矢沢永吉&糸井重里~今だからこそおかねの話』。

去る8月1日の夕方6時から放送されたこの番組をご覧になった方はいらっしゃるでしょうか。

「お金があれば幸せになれるのか?」「お金は我々の人生にどんな意味があるのか?」というテーマで、ロック界の巨匠・矢沢永吉氏とコピーライター・糸井重里氏が対談を行うというユニークな番組でした。

「成り上がり」からスタートし、いまだから語れるという矢沢永吉氏のお金にまつわるお話を、長年の友人でもある糸井重里氏が上手にひきだしていきました。

デビューしたころは稼いでも、稼いでも貧乏暮らしだったというエピソードや、35億円の借金を背負った頃の話、そして現在は制作会社、音楽版権事務所を経営している自身の金銭感覚など、面白いプログラムでした。

再放送が予定されているようです。若い世代の方々にもご覧いただき、新たなる大志をもってほしいと願います。(再放送は、8月14日(土)NHK総合 午後11:30~午前0:15)

さて、夏真っ盛りにお届けしている今号の内容をご紹介します。

まずレギュラーで毎月お届けしている「東京生活ジャーナル」。

今回は「まちを作ること、人を育てること」と題し、埼玉県北本市の北本駅西口駅前広場改修計画(埼玉県モデル事業)について、筑波大学の貝島桃代先生にお話をうかがいました。

高齢化や地域ネットワークが希薄になりつつあるベッドタウンの玄関にあたる駅前広場の改修計画に、住民・行政・学術が協働する事例を、貝島先生のインタビューを通してご覧いただきたいと思います。

そしてシリーズ「名著・古典のある暮らし グレートブックスセミナーの先達に学ぶ」。

今回は実際のグレートブックスセミナーの模様をご覧いただきます。

セミナーでは「よい人生とは何か」をテーマに、18世紀の思想家ジャン・ジャック・ルソーの『人間不平等起源論』を読み、議論がかわされました。

モデレーターは、哲学のサークル「アゴラ・ソクラティカ」を主宰され、日本における名著セミナーの普及に携わっておられる原田広幸 エコール麹町メディカル塾長です。

また、ハイライフ研究所のこれまでの配信コンテンツから、好評のインタビューシリーズ「理想とするハイライフ」より、廣瀬道孝 東京大学情報工学系研究科教授へのインタビューをご紹介します。

廣瀬道孝教授はバーチャルリアリティ研究の第一人者です。

「人は、何かに対して時間密度の高い生活ができていれば、それがハイライフなのではないか」

仕事と趣味の微妙な距離、そしてそのつながり。廣瀬教授の考えるリアルな「ハイライフ」について語っていただきました。(HH)


<今号の内容>
1. 東京生活ジャーナル
2. 名著・古典のある暮らし|第5回 ルソーを読む(前編)
3. 理想とするハイライフ|廣瀬道孝 東京大学情報工学系研究科教授
4. 告知|環境首都コンテスト 近畿地域交流会



東京生活ジャーナル

1.東京生活ジャーナル

まちを作ること 人を育てること

今月の東京生活ジャーナルは、埼玉県北本市を取り上げます。北本市では「北本らしい“顔”の駅前つくりプロジェクト」として、駅前広場の改修計画を契機に市民参加のまちづくりを進めています。従来、駅前広場の改修計画のような公共空間の整備事業は自治体が外部のコンサルタントなどと計画を作り、形式的な協議会を行って整備するというのが一般的ですが、ここでは、大学の研究室も参加して整備された後の使い方を議論するなど濃密な取り組みが行われています。今月はその取り組みの概要と一員として参画されている筑波大学貝島桃代氏へのインタビューをお伝えします。

東京生活ジャーナル/まちづくりフィールドレポート
http://www.hilife.or.jp/journal2/


2.名著・古典のある暮らし

第5回 ルソーを読む(前編)

  

ホームページでは、グレートブックスセミナーの方法論に注目し、日本で実践的な活動に関わってきた方々にお話を伺います。

第5回は「ルソー『人間不平等起源論』を読む」と題して、実際のグレートブックスセミナーの模様をご覧いただきます。

モデレーター:原田広幸氏(アゴラ・ソクラティカ主宰、エコール麹町メディカル塾長)

会場:自由学園 明日館(東京・池袋)

テキスト:ルソー『人間不平等起原論・社会契約論』(中公クラシックス)

詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=3853


3.理想とするハイライフ
廣瀬道孝 東京大学情報工学系研究科 教授へのインタビュー

今回は、バーチャルリアリティ研究の第一人者である廣瀬道孝氏にご登場いただき、廣瀬教授のリアルな「ハイライフ」について語っていただきました。
「人は、何かに対して時間密度の高い生活ができていれば、それがハイライフなのではないか」とおっしゃるご自身は、仕事と趣味の微妙な距離とそのつながりを巧みに楽しんでいらっしゃるようです。

  

廣瀬道孝

工学博士
東京大学情報工学系研究科 知能機械情報学専攻 教授
東京大学IRT拠点 運営委員

神奈川県鎌倉市出身。
専門は、バーチャル・リアリティ、ヒューマンインターフェース、ウェアラブルコンピュータなど
主な著書: 『電脳都市の誕生』(PHP研究所)、『バーチャル・リアリティって何だろう』(ダイヤモンド社)、『バーチャル・テック・ラボ』(工業調査会)、『岩波講座 現代工学の基礎 システムの構造と特製<設計系4>』(岩波書店)ほか多数。

詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=2366


4. 告知|環境首都コンテスト 近畿地域交流会

(以下、転送歓迎)
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「環境首都コンテスト 近畿地域交流会」
自治体先進事例発表会と、産業のまち宇部市・尼崎市の市長対談
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■日時:2010年8月24日(火)13:00~16:00(受付12:30~)
第1部 先進事例発表会13:10~14:30
第2部 フォーラム 市長対談 14:40~16:00
■会場:ホテル「ホップイン」アミング(尼崎市潮江1丁目4番1号)2階オークルーム
アクセス:JR神戸線尼崎駅北側デッキと直結
http://www.hopinn.com/access/access.html

■主催:環境首都コンテスト全国ネットワーク
■共催:尼崎市
■後援:宇部市、きんき環境館

※ちらしのダウンロードはこちらから
http://eco-capital.net/download/kouryu2010kinki.pdf
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■地域交流会とは:
日本の環境首都コンテストで得られた情報の共有化と、今後の自治体における効果的な施策検討、自治体と市民・NGO/NPOがより深いパートナーシップを築いていくことを目的として、毎年全国数か所で開催しています。

■趣旨:
2001年度から毎年開催し、今年度最終回を迎える「日本の環境首都コンテスト」。毎年、持続可能な地域社会づくりに向けた優れた取り組みを「先進事例」として、これまでに601事例を選出しています。その中から、今回は大阪府八尾市、兵庫県加西市、長野県飯田市からゲストをお迎えし、取り組みをわかりやすくご紹介いただきます。
第2部では、日本の環境首都コンテストに参加し、毎年上位にランクインし続けている山口県宇部市と兵庫県尼崎市の市長が、産業都市としていかに持続可能な地域社会めざしていくかなどについて対談します。

■定員 150人(先着順)

■入場無料(要申込、先着順)

■プログラム(予定)
開会 13:00
【第1部】先進事例発表会13:10~14:30
◎大阪府八尾市「環境総合計画の推進を担う『環境アニメイティッドやお』」
八尾市環境保全課 岡本 由美子氏
◎兵庫県加西市「地域を愛する豊かな心を育む小学生ガイド」
加西市ふるさと営業課 吉川雅人氏
◎長野県飯田市「環境モデル都市と地場産業の振興をめざす 共同発注グループによるLED開発と防犯灯LED化」
飯伊地域地場産業振興センター 熊谷 久幸氏
飯田ビジネスネットワーク支援センター オーガナイザー 木下 幸治氏

【第2部】フォーラム 市長対談 14:40~16:00
「産業都市の市長が語る~持続可能な地域社会をめざして」
久保田 后子氏(宇部市長)
白井 文氏(尼崎市長)
コーディネーター:すぎ本 育生(特定非営利活動法人環境市民 代表理事)

●申込み方法
参加申し込み書にある記入項目を、2010年8月20日(金)までに、下記までメール・FAX・電話・郵送などでお知らせください。 
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●参加申し込み・お問い合せ先
尼崎市 環境政策課
〒660-8501 尼崎市東七松町1丁目23番1号
TEL:06-6489-6301 FAX:06-6489-6300
E-mail:ama-kankyo-seisaku@city.amagasaki.hyogo.jp
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参加申込書
(ふりがな):
お名前:
所属団体名・部署名:
ご住所:〒
TEL:
FAX:
E-mail:

(参考)
●日本の環境首都コンテストとは……
「日本の環境首都コンテスト」は、環境先進国ドイツで実施された「環境首都コンテスト」をモデルとし、市民(NGO)の視点からの環境自治体づくり支援および NGOと自治体さらには自治体間の環境問題に関する情報の相互交換の促進を目的とし、2001年にスタート、今年度第10回をもって終了します。毎年平均点は向上し、自治体の環境施策は向上しています。また「日本の環境首都」の称号獲得をめざし、複数の自治体が切磋琢磨に努めています。
★第10回 日本の環境首都コンテスト 8月上旬公募開始!
詳細は7月下旬に下記にアップいたします。
http://eco-capital.net/modules/project/ecocap/entry10.html
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●尼崎市と環境首都コンテスト
尼崎市は、これまで環境首都コンテストに全回皆勤で参加しています。全国の参加経験のある214自治体中、唯一毎年トップ10入りを実現しています。第9回(2009年度)は総合第8位、継続的に取り組んでいる「車座集会」が先進事例特別表彰を受けました。
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●環境首都コンテスト全国ネットワークとは……
「環 境首都コンテスト全国ネットワーク」は、深刻化する地球環境問題の解決のため、持続可能で豊かな地域社会の実現を自治体とのパートナーシップで進めたいと考えている環境NGOのネットワーク組織です。今年で第10回を迎える「日本の環境首都コンテスト」など、自治体の環境施策を応援する数々のプロジェクトを実施しています。
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●ネットワーク構成団体
環境エネルギー政策研究所、FoE Japan、ふるさと環境市民、
かながわ環境教育研究会、やまなしエコネットワーク、
環境市民 東海事務所、中部リサイクル運動市民の会、
環境市民(主幹事団体)、未来の子、くらしを見つめる会、
環境ネットワークくまもと、プラス・エコ、
環境ネットワークながさき塾
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※当行事の開催には、独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金からの助成をいただいています。
(以上、転送歓迎)


編集後記

またNHKの宣伝のようで恐縮ですが、教育テレビで放送されたマイケル・サンデル教授の『ハーバード白熱教室』。

この番組シリーズにはかなりの反響があったようで、けっして読みやすいとはいえないサンデル教授の著書もベストセラーになっています。

1,000人の学生と「対話授業」にとりくむサンデル教授のスタイルに驚かれた教育者も少なくないでしょう。今月、そのサンデル教授が来日し、「白熱授業」を東大の安田講堂で実施することになったそうです。はたして応募が殺到し、参加募集は即日締め切られたとか。政治哲学というテーマでありながら、たいへんな人気です。

当財団でも、古典・名著セミナーのプログラム「名著・古典のあるくらし」をシリーズで配信中です。

モデレーターの原田広幸氏は「他者との対話なしに哲学はできない」と指摘されています。自分ひとりで考える時間も大切ですが、参加者や仲間との対話を通じた気づきや発見の面白さが名著セミナーの魅力である、と。

ノウハウ本では対処できない現代社会を生き抜くために、いま「対話」が時代のキーワードのようです。

「ハーバード白熱教室」は以下のスケジュールで再放送が予定されます。

NHK BShi 午前0時15分から3時13分

・8月11日(水)(10日深夜) 第1、2、3回
・8月12日(木)(11日深夜) 第4、5、6回
・8月13日(金)(12日深夜) 第7、8、9回
・8月14日(土)(13日深夜) 第10、11、12回 

NHK BShi 午前10時から11時58分

・8月16日(月) 第1、2回
・8月17日(火) 第3、4回
・8月18日(水) 第5、6回
・8月19日(木) 第7、8回
・8月20日(金) 第9、10回
・8月21日(土) 第11、12回

また安田講堂で開催される『ハーバード白熱教室in Japan』の模様も、9月ごろNHKで放送されるそうです。

「ハーバード白熱教室」に関しては以下のサイトでご確認ください。
http://www.nhk.or.jp/harvard/
http://athome.harvard.edu/programs/jmr/
http://www.nhk.or.jp/harvard/archive.html

(HH)


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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