財団法人ハイライフ研究所メールマガジン

ハイライフ研究所メールマガジン 第123号

2013年7月24日配信  発行責任 公益財団法人ハイライフ研究所 事務局


<今号の内容>

1.【連載】 立澤芳男の商業施設見聞記|第3回 ららぽーとTOKYO-BAY
2.【研究報告】 高齢化と加齢化で進む都市居住の新陳代謝
3.【講演】 スウェーデンの市民と法律、オンブズマン、犯罪、矯正保護
4.【新企画】 新データベース「都市の鍼治療」にあたって
5.【講演】 中国における高齢化社会の現状と課題


 

1.【連載】 立澤芳男の商業施設見聞記

第3回 ららぽーとTOKYO-BAY

アベノミクスの政策効果で株価も不動産価格も上昇傾向にあり、夏のボーナス支給額も増えるなど異次元の好景気とまでは言わないが、消費者心理的には30年前のバブル経済を思いだささせる景気の良い話題が多くなっている。そして今夏久しぶりの猛暑が続くが、世界遺産に登録された富士山の周辺、開業30年の東京デズニーリゾート、人気絶頂の東京スカイツリー等々に、日本全国からの買物客やレジャー客が集まっている。都内のマンション販売契約率、ホテルの宿泊客稼働率も高水準だ。

特記されるのは、最近大改装や増床をした新宿伊勢丹百貨店、東京駅大丸店、阪急梅田本店で二桁の伸びが続いている点。東京大阪などの中心部は久しぶりに買い物客でにぎわっている。猛暑とアベノミクス効果の好影響は都心部だけの話題だけかと思っていたら、その好影響の波は都市部郊外のショッピングセンターやモールにも届いている。実際に二子玉川SC、川崎ラゾーナ、横浜ららぽーとなどへ行くと大変な賑わいに驚かされる。

この猛暑の中にあっては、平日休日問わず、家族で出掛けるなら、無料駐車場が整備され、バーゲン商品が並び、気楽にフードコートで食事もできる、映画館もある近くのショッピングセンターやモールへ行けばよい。

SCは多忙な生活者にとって自由気ままに過ごせる「生活の憩いの場」なのだ。年間の来客数や年間売上高が中小百貨店や総合スーパーを大きく上回るのもうなずけよう。

その日本の本格的郊外型ショッピングセンターの草分けとして日本の社会に登場したのは現在の「三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY」である。30年前の開業(1981年)初年度は200店舗、年間来場者数約1,200万人であったが、その後さらに規模が拡大していき、2011年時点では540の専門店、飲食店に加え、映画館などのアミューズメント施設を備え、年間約2,500万人が訪れている。今回の見聞記は、前回のラゾーナ川崎に次ぐ売上高を誇る日本のSCの老舗といってよい「ららぽーとTOKYO-BAY」を取り上げた。


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執筆:立澤芳男(マーケット・プレイス・オフィス代表)

 

詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?cat=113

 


2.【研究報告】高齢化と加齢化で進む都市居住の新陳代謝

高齢化と加齢化で進む都市居住の新陳代謝

持続可能な都市居住の行方

全国の多くの都市が超高齢化と少子化、そして人口減少時代に入りました。大都市東京も都市流入人口が頭打ちとなり、東京都の集計ではあと2~3年で人口がピークを迎えます。同時に、見過ごせないのがシングル世帯の急増です。シングル世帯増大は都市部だけの状況ではなくなってきました。一方で、わが国の成長の手応えに確信が持てない中で、住宅ストックの老朽化(=加齢化)が刻一刻と進行しています。この流れはトレンドという一過性の風向きではなく、成熟した国に訪れる構造変化なのです。

高齢化、少子化、人口減少、シングル世帯急増、等の人口動態の変化は、経済の停滞、所得・雇用の伸びの低下を導き、さらに社会保障の持続可能性の問題がわが国の一大課題として立ちはだかることになりました。また、戦後初めて都市が縮小していく可能性を迎えるなかで、高齢化と同時進行していく老朽住宅の積み上がりや空き家の増大が都市の悩みをさらに深くしていくのは避けられません。

ハイライフ研究所は大都市東京に〈都市居住の新陳代謝の時代〉〈リノベーションの時代〉の到来を予感しています。大きな構造変化を告げる都市において、持続可能な都市居住の行方について、中期的視点に立って研究をしていきます。

■研究報告|高齢化と加齢化で進む都市居住の新陳代謝

PDF
ホームページ:http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=7194#04


PhaseⅠ シングル居住都市の行方

◆目次

第1章 研究概要 ~ 髙津伸司
第2章 首都圏のシングル層をめぐる社会・経済マクロ環境の変化―都心回帰と新しい値観観 ~ 服部圭郎
第3章 首都圏シングル居住状況と分析 ~ 服部圭郎
第4章 首都圏シェアハウス・ソーシャルアパートメント事業動向 ~ 髙津伸司・榎本元・木村静
第5章 まとめ 提言「シェアの時代、その行方」 ~ 三浦展・髙津伸司


◆研究体制

研究幹事:髙津 伸司 公益財団法人ハイライフ研究所 副理事長
研究リーダー:服部 圭郎 明治学院大学経済学部教授

研究スタッフ:
榎本 元 読売広告社・都市生活研究所所長
木村 静 公益財団法人ハイライフ研究所 研究員

研究協力:
三浦 展 社会デザイン研究者
久保田 裕之 大阪大学大学院人間科学研究科助教

 


3.【講演】 スウェーデンに学ぶ、日本の再構築|スウェーデンの市民と法律、オンブズマン、犯罪、矯正保護

スウェーデンの市民と法律、オンブズマン、犯罪、矯正保護

Stockholm Pride by Lola Akinmade Akerstrom/imagebank.sweden.se

スウェーデンでは伝統的に「平等と公平」の精神が重視されています。そして、この「平等と公平」の精神を法的に裏付けるものが「法律扶助法」です。

またスウェーデン社会における人権擁護の精神を語るうえで欠かせないのがオンブズマンの制度です。行政と市民が衝突した場合に市民のサイドに立って行政に対処するオンブズマンの伝統は古く18世紀にさかのぼります。

今回はこうしたスウェーデンの市民と法律、オンブズマン、犯罪、矯正保護についてご紹介します。

 

■スウェーデンの市民と法律、オンブズマン、犯罪、矯正保護ほか
http://www.hilife.or.jp/sweden/?p=617

内容:
・スウェーデンの市民と法律
・スウェーデンのオンブズマン
・スウェーデンの犯罪
・スウェーデンの矯正保護庁度

講演: 野崎俊一 社団法人スウェーデン社会研究所 総合文化局長

 

スウェーデンに学ぶ、日本の再構築
http://www.hilife.or.jp/sweden/

 


4.【新企画】 「都市の鍼治療」データベースを手がけるにあたって

「都市の鍼治療」データベースを手がけるにあたって

ブラジルの都市クリチバの市長を3期務め、さらにクリチバ市が州都であるパラナ州の知事を2期務めたジャイメ・レルネル氏。クリチバという「いじけた」都市を20年間という短期間にて、世界的に著名な人間都市へと変身させた彼の手法は「都市の鍼療法」と表現されるようなものでした。

それは、都市が抱える問題を手っ取り早く解決するべき方法論です。多くの課題に直面する都市は、さながら病人のようです。そして、その都市の病を根本的に治すことは難しいですが、効果的に鍼療法のように治すことは可能であるという考えにもとづいた方法論です。

政治の世界から退いた後、レルネル氏が最初に出版したのが、この彼の方法論をまとめた「都市の鍼治療」という本でした。これは徒然草のような形態をとりつつ、都市をいかにすれば改善できるか、という鍼療法的な39通りの処方箋そして一編の詩から構成されたエッセイのような本でした。私はこの本を2005年に、レルネル氏の朋友でもある中村ひとしさんと一緒に日本語に翻訳して出版するという大変、貴重な機会をいただきました。この本が出版された時から、これらの事例を動画で紹介する企画などがレルネル氏のいるブラジルなどでは企画されてきましたが、なかなか世に出てきません。

そこで、今回は、僭越ではありますが、レルネル氏の薫陶を身分不相応ではありますが受けることができた私が、国内・海外の「都市の鍼治療」のデータベース化を公益法人ハイライフ研究所のホームページというプラットフォームを活用させていただき、公表させてもらうことにしました。

二ヶ月に一回の更新頻度で、一回当たり5つの事例をアップしていこうと考えています。このペースだと一年で30回ですが、出来る限り、長く続けて充実したデータベースを構築させてもらえればと考えております。また、特に重要で資するところが大きい事例に関しては動画紹介をすることも計画しております。

基本的には、レルネル氏の「都市の鍼治療」で紹介された事例などをも含め、レルネル氏がいうところの「都市の鍼治療」的な事例を中心に整理していこうと考えていますが、鍼治療にしてはお金がかかっても、その効果が大きい、つまり費用対効果が大きかった事例に関しても紹介していきたいと思います。

私は現在でも、レルネル氏、中村ひとし氏とは年に1度はお会いさせていただいております。このデータベースは非公式という形にはなりますが、彼らにご意見をいただき、適宜、必要に応じて修正等を図っていきたいと考えます。

また、読者の方で、こんな「都市の鍼治療」事例を知っているよ、というお方がいらっしゃったらハイライフ研究所にまでご連絡していただければと存じます。少しでも、我々の都市生活空間が快適で素晴らしいものになるためのプラットフォームとして、このデータベースが活用していただければ幸いです。(服部圭郎 明治学院大学経済学部教授)

データベース「都市の鍼治療」は2013年8月より、
公益財団法人ハイライフ研究所のウェブサイトで配信開始の予定です。


取材・構成
服部圭郎 明治学院大学経済学部教授

制作・配信
公益財団法人ハイライフ研究所

 


5.【講演】 中国における高齢化社会の現状と課題

中国における高齢化社会の現状と課題

“中国における高齢化社会の現状と課題
―コミュニティ・ネット高橋社長中国生活奮闘記―”

配信にあたって
日本の超高齢社会の進行、これに対する国・地方自治体、NPO、民間企業の取り組みにアジアの国々の関心の高まりがみられます。中国では、一人っ子政策もあり今後急速に高齢化が進展していくことから、高齢化先進国の日本に学ぼうとする態度が年々高まってきています。日本と中国の間で「顔の見える絆」を築き上げていこうとする組織<CSネット>は、毎年、中国から「シニアサービス分野の来日視察団」の受け入れを企画・実施しています。

同時に、中国における高齢化の急速な進行に、日本でも多くの関係者が注目をしています。日本における高齢者福祉のサービス施設の開発と運営で数多くの実績をあげている(株)コミュニティネットは、中国での高齢者福祉サービスを開発・提供すべく、2012年夏、高橋社長自らが中国に移住し高齢者福祉サービスの実体づくりに取り組み始めました。

中国には介護保険制度はなく、富裕層と政府の支援がなされている低所得者以外の、多くの中間層への対策がまったくなされていません。そこでコミュニティネット社は、中国政府と連携し、中間層に向け高齢者福祉サービスの開発を目指していくこととしました。

ハイライフ研究所は、中国と日本の人々の価値観の差、ビジネス風土の圧倒的な違いがあるなかで、忍耐強く高齢者福祉サービスの共同事業を育んでいるコミュニティネット社の姿勢、それを支援しているCSネットの役割を尊重し、ここに、「高橋社長の中国生活奮闘記」を通して「中国における高齢化社会の現状と課題」を皆さまに紹介していきたいと思います。

「中国における高齢化社会の現状と課題
―コミュニティ・ネット高橋社長中国生活奮闘記―」

講演 高橋英與  株式会社コミュニティネット代表取締役

■内容:
●主催者挨拶 李妍焱(り・やんやん)駒澤大学教授/日中市民社会ネットワーク代表
●中国における高齢化社会の現状と課題 高橋英與

高橋英與(たかはし・ひでよ)氏プロフィール
株式会社コミュニティネット代表取締役
1948年岩手県花巻市生まれ。設計事務所勤務を経て、(株)連空間設計を設立し、代表取締役就任。コーポラティブハウスづくりを手がける。1987年、株式会社生活科学研究所(現在の社名:株式会社生活科学運営)を設立し、高齢者住宅や有料老人ホームづくりに携わる。2005年、(株)生活科学運営の経営を若手に移行。2003年(株)コミュニティネット代表取締役就任。東日本大震災後、大船渡市で被災した母と姉が始めた「おふくろの味 えんがわ(大船渡屋台村)」の支援を行う。2012年夏、単身中国生活を始める。著書に「街の中の小さな共同体」(中央法規)他。

■開催概要 日時:2013年6月21日(金)18:20~20:50
会場:駒澤大学大学会館246
主催:日中市民社会ネットワーク(CSネット)
後援:株式会社コミュニティネット
制作・配信:公益財団法人ハイライフ研究所

 

中国における高齢化社会の現状と課題
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=8071

 


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