千葉県A地区 I 地区、
仮設住宅生活者支援活動|第19回

執筆
LLPまち・コミュニケーション研究会 友田修
城西国際大学福祉総合学部 松下やえ子 森洋子

仮設住宅生活者支援活動|第19回

第19回 I地区仮設住宅訪問 12月27日(火)

年末も押し詰まった開催日で、仮設住宅の住人も親戚の家などに移っているかもしれず、参加人数は期待できないと考えていた。5分遅れで集会所に入ってみると、そこにはすでに9名の方々が我々の到着を待ち構えていた。常連の7名に前回初参加の高齢女性1名と今回が初参加の男性1名である。会議机が並ぶ殺風景な集会所の部屋の様子が変わっていた。コナーにテレビがあり、その前に応接机とソファーが置いてありシクラメンの鉢植えまでが飾られていた。そこに参加者はくつろいでいた。生活支援アドバイザーが常駐する空間は安心に暖かさが加わったようであった。

今回は正月飾りを作る。金色の厚紙を扇型に切り、縁飾りをつけ松竹梅をあしらう。真ん中に漢字一文字を最後に書くというものである。活動が始まると、前回茶話会からの参加の高齢女性も高齢のための不自由さはあるものの自力での制作に没頭している。初参加の男性は絵に心得がある様子で独自に作画を試みている。それぞれが同じ材料であるが、その中でも配置、色彩を工夫してよりよいものに仕上げようとしている。

そうして出来上がったものに漢字一文字を加えてもらう。「来年への抱負でも、好きな漢字でも自由です」と森が言った。森と松下はこの被災地に4月の避難所の頃から関わってきたが、被災者に改めて言葉を求めることはしてこなかった。被災していない者が被災者の心に安易に踏み込んではならないと感じていた。しかし、今回は正月飾りの中に文字を入れてもらうことで、あえて言葉にしてもらうことにした。文字を書く段になると皆考え込んだ。家族や家を亡くした人にやはり残酷な注文であったのか。時間はかかったものの全員が完成させた。それをホワイトボードに貼り出して発表会を行う…



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