新しい日本社会をイメージする|立澤芳男の都市生活データで読む日本の実態シリーズ

第五回 震災後、レジャーマーケットに大異変が起きている

レジャースタイルを変えた震災・原発事故と生活不安

世界銀行は東日本大震災による経済的な損失が最大で2,350億ドル(日本円にしておよそ19兆円)になるとの見通しを発表。これは、阪神・淡路大震災の被害額である1,000億ドルを大きく上回っている。これに原発事故による損失額が加わればその倍近くになる。

震災で東北地方の多くの工場や製油所が被災し操業を停止したため、産業界にも大きな影響が出た。2011年5月20日、震災と福島第一原子力発電所事故の対応に追われた東京電力は、年間決算の最終損益が創業以来最大となる1兆2,473億円の赤字に転落したことを明らかにした。これは、日本の事業会社としては過去最大の赤字となる。自動車産業では、部品供給網が途切れたために国内大手メーカーのほとんどの工場が停止し、4月には操業を再開したものの、生産量は回復していない。

日本のGDPの推移をみると、リーマン・ショック以降40兆円以上落ち込み、それが回復基調にあったものの、東日本大震災と原発事故により日本の経済は再び落ち込んだ。一方、マイナス面だけではなく、一部の産業・商品では「震災特需」「復興特需」と表現される突発的な需要も発生した。しかし、最近の欧米経済の悪化や円高で設備投資や輸出に陰りが見え始め、再び経済は不透明感が漂っている。

となると、今後の日本経済はGDP(約459兆円)の約6割弱を占める「消費支出」(約259兆円)市場の動きに依存することになり、今後消費はどうなるのかがポイントになる。

物販消費については、買いだめ消費、防災消費、節電・猛暑消費など特需が売り上げに結び付き、震災後にもかかわらず一部の企業で最高益を記録するなど回復傾向にある。問題なのは、とりわけ約70兆円という規模を持つ余暇市場(レジャー)動向である。大震災で道路や施設の崩壊で壊滅的な打撃を受けたレジャー施設も多い。しかし物理的な復興・回復では済まない問題をレジャー消費は抱えている。消費者心理と所得との相関性が高いのがレジャー行動の特徴であるからだ。今回の大震災と原発事故で大打撃を被った日本のレジャーは消費行動の変化を伴い、苦境にある。日本のレジャーの現況と今後どのようにしてよみがえるのかをレポートした。

執筆:立澤芳男(マーケット・プレイス・オフィス代表)

 

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 第五回 震災後、レジャーマーケットに大異変が起きている


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