財団法人ハイライフ研究所メールマガジン

ハイライフ研究所メールマガジン 第60号
2010年12月8日配信  発行責任 公益財団法人ハイライフ研究所 事務局


<今号の内容>
1. 東京生活ジャーナル
2. ヨーロッパから学ぶ「豊かな都市」のつくり方
3. 高橋順一教授のライプツィヒ通信
4. 国民総幸福をめざすブータンの国づくり・まちづくり調査報告会 第2部
5. 告知|収穫・感謝祭 『新米味くらべ』(2010.12.12)
6. 告知|スウェーデン研究講座(2010.12.16)
7. 告知|~野の塾シリーズ 持続可能な地域づくりを知ろう~(2011.01.18)



東京生活ジャーナル

1.東京生活ジャーナル

工事中を魅せること
‐仮囲いによる都市公共空間デザイン‐

今月の東京生活ジャーナルは、「工事中景」を提唱されている韓亜由美氏へのインタビューを行います。建物が更新され続ける都市においては、工事現場は都市の中に「常に」存在するものであり、景観の一部となっていますが、そのことをわたしたちは見落としがちです。韓氏はそこに、パブリックスペースとしての価値を見出し、仮囲いのデザインを通して都市のコミュニケーションを刺激しようとしています。
今月は、工事現場をデザインの対象として捉えるようになったきっかけ、実際にデザインされた事例についてお伺いします。

東京生活ジャーナル/まちづくりフィールドレポート
http://www.hilife.or.jp/journal2/


2. ヨーロッパから学ぶ「豊かな都市」のつくりかた

第2回 脱自動車の環境を整備し、アクセスとアメニティを改善


明治学院大学経済学科准教授 服部圭郎

ヨーロッパのある程度以上の人口規模の都市で、最近みられる共通した政策の一つが脱自動車への試みである。その背景には幾つかの理由がある。

1点目は、自動車の移動エネルギー効率の悪さがある。自動車は鉄道に比べると一人当たりの輸送エネルギーが一般的に10倍くらい多い。ヨーロッパの多くの 国は脱石油依存を志向しているため、自動車の利用率を減らしたいと考えている。特に昨今は、地球温暖化ガスの抑制を図るためにも自動車の代替交通機関の利 便性を向上させたりして、自動車の使用を減らそうとしている。

2点目は、歴史的中心市街地と自動車の相性の悪さが指摘される。自動車が出現する以前につくられたヨーロッパの多くの都市の中心市街地は、自動車利用が増 えるにつれ、歩行者にとって好ましい環境ではなくなった。その結果、中心市街地から賑わいを失った事例もみられた。そのようなトレンドを反転させるため に、自動車の中心市街地へのアクセスを制限し、中心市街地を歩行者空間にするためにも、自動車以外の公共交通手段でのアクセスを改善する試みが為されてい る。

3点目は、公平性の問題である。自動車を利用できる人は限られている。幼児、児童はもちろんのこと高校生も自動車で移動することはできない。また自動車を 購入できない低所得者層にとっても自動車が主要な移動手段である生活環境は不便であるし、同様に自動車を運転することに抵抗を覚える高齢者にとってもその ような環境は優しくない。そのため、自動車に依存せずに移動できる環境整備に力を入れている。

4点目は、自動車がもはや豊かさの象徴ではなくなったヨーロッパでは、自動車から開放された生活環境を求める動きが一部でみられるようになっている。その ような動きは、自動車をあえて所有しない人たちのために自動車のアクセスを排除した住宅地を開発したり、また住宅地区を分断している自動車道路を地下化 し、その上部空間を人間に開放したりするような試みへと具体化されている。

脱自動車というのは、アメリカでも一部見られ始めている(例えばオレゴン州ポートランド市、ワシントン州シアトル市、ヴァーモント州バーリントン、ニューヨークなど)動きである。

これらは、ヨーロッパの脱自動車の動きの影響を非常に強く受けており、例えばデンマークのコペンハーゲンの歩行者空間ストロイエの研究で有名なヤン・ゲールがコンサルタントとしてシアトルやニューヨークの脱自動車の戦略を提言していたりする。

このように自動車大国であるアメリカの一部の都市が、脱自動車への動きに舵を切り始めたのは、ヨーロッパの脱自動車の動きの成果が目に見える形で現れていることが背景にあると考えられる。

実際、ヨーロッパの脱自動車の試みは、人々のアクセスを改善させ、また都市アメニティを大幅に向上させている。それは、都市の豊かさを創造させる特効薬でもある。

自動車には多くの長所があるが、一方で短所もある。長所を活かして、短所にはしっかりとした都市政策で対応していく。自動車の利便性をある程度犠牲にしても、都市の魅力が総合的に向上するのであれば、自動車にも厳しく対処するのがヨーロッパ流であると考えられる。

ここで、ヨーロッパ流と十把一絡げで述べてしまったが、特にその点でしっかりとした都市政策を採っているのはデンマークをはじめとする北欧諸国、そしてオ ランダ、ドイツ、スイスである。これらの国の成功事例をみて、他の周辺諸国が模倣しているという構図があると考えられる。フランスにおいて脱自動車の政策 が最も進んでいるとも目されるストラスブールがドイツ国境に隣接した都市であるということは偶然ではないと思われる。

今回、脱自動車に取り組んでいる自治体として紹介するのは5都市。ドイツから2都市、デンマーク、フランス、フィンランドから1都市である。脱自動車の施 策としては、自転車都市を2事例、自動車要らずの街づくりの事例、公共交通の利用促進事例、そして住宅地を分断する幹線道路の地下化の事例をそれぞれ1つ 挙げている。

事例)
ミュンスター(ドイツ)
ケルン/シュテルベルク60(ドイツ)
アルバーツラント(デンマーク)
ストラスブール(フランス)
タピオラ(フィンランド)

詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=4239


3. 高橋順一教授のライプツィヒ通信



第6回 資本制システムのパラドクス


10月に入ったら急に寒さが増してきた。朝晩の気温が2,3度になる日もある。あわててしまってあったセーターやダウンジャケットを取り出す。とくに首筋 に寒さを感じるのでマフラーが手放せなくなる。曇りがちの天気が多くなってきたなか、古めかしい街並みの続くライプツィヒの町の硬い石畳を踏みしめながら 歩いていると、いよいよ厳しいドイツの冬が近づいているのを強く感じる。

暗く垂れ込めるような空がおおいかぶさり、朝9時近くになってもなかなか明けてこないドイツの冬は、ときに気温が零下20度近くまで下がる苛酷な 季節だが、一方で演劇やコンサート、オペラのシーズンの本格的な幕開けの季節でもある。私も、今年開設50周年を迎えたライプツィヒ市立歌劇場の記念公 演、ヴァーグナーの『ニュルンベルクのマイスタージンガー』の切符をさっそく購入した。

そして11月に入るとすぐにヨーロッパのお彼岸、つまり死者をしのぶ日にあたる万聖節がやってきて、それが終わるとまもなくキリスト生誕の日であるクリスマスを待ち望むアドヴェント(待降説ないしは降臨節)が始まる。

家々のドアに木の枝を丸め花などをあしらったアドヴェントクランツが飾られ、部屋には12月25日のクリスマスまでの日数を示すアドヴェントカレンダーが 架けられる。それぞれの日の下には小さな袋が下がっており、そこにキャンディやチョコレートを入れる。子どもたちは日が変わるごとにそれをひとつずつ食べ ながらクリスマスを待ち望むのである…

詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=4245


4.国民総幸福をめざすブータンの国づくり・まちづくり調査報告会(後編)

第2部 対談

南アジアに位置し、北を中国、南をインドに挟まれた小国家ブータン。経済成長の指標であるGNP(国民総生産)ではなく、国民の幸福(精神的豊かさ、GNH:Gross National Happiness)を国づくりの指標に据え、憲法に持続可能な社会経済開発やヒマラヤの自然保護を明記するなど、世界から注目されています。しかし自国の文化を守るため、観光客を制限していることもあり、その実態はあまり知られていません。

そこで、本年9月にブータンを訪れ、中央政府の財政政策や地方政策、環境政策などについて調査を行う龍谷大学の富野暉一郎氏に、調査結果を報告していただ きます。第2部では、国際政治ジャーナリストの今本秀爾氏とともに、ブータンのとる政策を私たちがどう捉え、環境も、経済・雇用も、社会的公正・福祉も持 続可能で豊かな社会をつくるために何を生かせるのかなどについて対談します。
本ホームページでは前編・後編2回にわけて、当日の模様を配信しています。

今回は後編の模様をお伝えします。

詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=4152


5. 告知|収穫・感謝祭 『新米味くらべ』

[東京/赤羽 2010年12月12日(日)]

山形新庄の方々が幻の米「さわのはな」や「亀の尾」「つや姫」・「あきたこまち」・「ひとめぼれ」の秋の新米や収穫物を皆様に味わっていただこうと東京赤羽にいらっしゃいます。

当日食べられる物:上記以外 濁り酒(どぶろく)と新庄の郷土料理 いも煮・黒豆・よもぎ餅!

見て聞いて楽しい 新庄のプロジェクトのご紹介なども!

赤羽近隣にお住まいの方はぜひ!
おなかをすかせてお越しください!

http://suiden-trust.blogspot.com/2010/12/20101212.html

日時:2010年12月12日(日)  11:00~15:00

会場:赤羽文化センター(北区赤羽西1-6-301)TEL03-3906-3911

企画・主催:
ネットワーク農緑・新庄水田トラスト・新庄大豆畑トラスト・食と健康を考える会

参加費:400円

※マイ箸、マイおわん、マイ皿を持参の方は、300円

※ 小学生以下 半額

6. 告知
スウェーデン研究講座
「スウェーデンのLGBT(性的少数者)の現状と政府の戦略」

[東京 2010年12月16日(木)]

場所:スウェーデン大使館 1階オーディトリューム
港区六本木1-10-3(地下鉄南北線 六本木一丁目駅下車)

日時:平成22年12月16日(木) 午後6時ー8時(5時半開場)

講師:田嶌 徳弘 氏 毎日新聞代表室 Mainichi RT編集部 記者兼編集委員

参加料:スウェーデン社会研究所会員、スウェーデン語受講者は無料

非会員 1,000円 (当日受付支払い)

申込方法:会員の有無、成人か学生か、所属を明記のうえ、下記へ。

メール:sweden@tkm.att.ne.jp
TEL:03‐5661‐6035 FAX:03‐3655‐1596

(社)スウェーデン社会研究所 http://www.sweden-jiss.com/

7. 告知
~野の塾シリーズ 持続可能な地域づくりを知ろう~
ドイツの環境先進都市からみえた人もまちも元気になる 持続可能な地域づくり

[京都 2011年1月18日(火)]

環境先進国として知られるドイツ。
環境市民では、設立以来、ドイツの自治体やNGOとの交流を続けてきました。

2010 年9 月。ハノーファー、ハム、ハイデルベルク、グリースハイムを訪れ、視察・交流を行なってきました。

歩いて楽しいまち並みや商店街、利用しやすい公共交通、エコ住宅団地、自然の力をいかして修復された川……。日本でも実現できるのではないか、と思う事例や施策が数多くありました。

ドイツで見た、聞いた、最新情報をみなさんにご紹介し、京都に、日本にどう活かしていけるのか、ディスカッションします。

▼こんな事例・施策を紹介します———————————-
◯自治体の気候保護政策
◯まちづくりと生物多様性
◯歩行者、自転車、公共交通を優先にした交通施策
◯市民参画、環境NPO 事情
◯環境施策と社会的弱者への配慮

▼報告者——————————————————————
杦本 育生(環境市民 代表理事)
下村 委津子(環境市民 理事)
内田 香奈(環境市民ボランティア/ 京都市市民活動総合センター事業コーディネーター)
有川 真理子(環境市民 事務局)

●プログラム————————————————————–
6:30~8:15 事例紹介

8:15~8:35 ドイツのまちづくり、京都に日本にどう活かすか

NPO 法人気候ネットワーク事務局長 田浦 健朗さん
認定NPO 法人きょうとグリーンファンド事務局長 大西 啓子さん

8:35~8:50 参加者質問タイム

http://www.kankyoshimin.org/modules/join/index.php?content_id=50

■と き:2011 年1 月18 日(火)午後6:30 から8:50

■ところ:ハートピア京都 第5 会議室(京都府立総合社会福祉会館)

[アクセス]烏丸丸太町下ル東側(地下鉄丸太町駅3 番出口すぐ)

■定 員:50 人(先着順)

■参加費:(主催、共催団体の会員)500 円 / (非会員)800 円

[主催]NPO 法人環境市民
[共催]NPO 法人気候ネットワーク、認定NPO 法人きょうとグリーンファンド
[後援]京エコロジーセンター、京のアジェンダ21フォーラム(予定)

■申込み方法

お名前、連絡先電話番号、主催・共催団体のいずれかの会員かどうかを電話、FAX、メールにてご連絡ください。なお、できる限り事前に申し込みをお願いいたします。

【申込み先】NPO 法人環境市民 www.kankyoshimin.org

〒604-0932 京都市中京区寺町通二条下る 呉波ビル3F

電話:075-211-3521(月~金10:00-18:00)
FAX:075-211-3531

メール:life@kankyoshimin.org ※メールはタイトルに【ドイツ報告会申込み】とつけてください。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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