ハイライフ研究所メールマガジン 第53号

2010年8月27日配信  発行責任 財団法人ハイライフ研究所 事務局

きびしい残暑がつづきますが、みなさまいかがお過ごしですか。
4-6月統計で日本はGDP(国内総生産)で中国に抜かれ、世界第3位となりました。

GDPをその国の人口で割った一人当たりのGDPでは、日本が約3万8500ドルであるのに対して、中国は約3300ドル。しかし人口は12倍ですから、今後GDP(国内総生産)では中国との差はますます開くと思われます。

世界第2位の経済大国となった中国の経済力について、8月15日の日経ヴェリタス1面下に「中国マネーは日本にとって救世主か 脅威か」という記事が掲載されました。

記事によると、中国の人口約13億5300万人のうち、5億4000万人が中間所得層。近年、団体・個人観光ビザにより、多くの中国人観光客が日本に旅行に来ています。

彼らの購買力は、旅費をのぞくお土産代だけをとっても平均11万6500円(日本政府観光局)だそうで、韓国人(3万円)や米国人(2万5300円)の旅行者の消費と大きく異なります。このところ話題の「銀聯カード」が盛んに使われているわけですね。

中国人観光客のマナーは、日本人の海外旅行者の40年前を思わせるものがあるとも言われますが、こうして内需がどんどん縮小するなか、中国からの客人による大消費は「脅威」以上に「救世主」と思うべきかと思います。

また、その消費のうちわけも、日本製のブランド品や家電品を買い求める動きから、最近では日本の文化、伝統、歴史などに関わる消費行動が増えているとか。今後の発展に期待したいですね。

それでは、来週から早速役に立つメールマガジンの内容をご紹介します。

まず大好評の連載シリーズ、伝説のマーケッター立澤芳男氏による「商業と都市生活 (商業業態を通じて生活の変化を探る)」の第4回目。

今回は「なくては成らぬ存在になったコンビニエンスストアを行く!」と題して、コンビニ業界の動きを探ります。

いまやコンビニ業界の年間売上高は7兆8566億円(日本フランチャイズチェーン協会)となり、08年の全国百貨店売上高(7兆3813億円)を上回る規模。

淘汰されていくコンビニ店舗も多々あるなか、いま、コンビニ業界が大きく変わろうとしています。今回はその変貌をレポートします。

続いて毎月1回の動画配信セミナー、服部圭朗 明治学院大学准教授の「豊かな公共空間をつくる」インタビュー&レポート。

今回は前回までに配信したヤン・ゲール氏へのインタビューをふり返りながら、「人間を中心とした公共空間の整備」をつうじて、都市の競争力を高めていこうとするEU内の動きや、そのモデルとなったコペンハーゲンの歩行者天国・ストロイエの魅力などについてお話しいただきます。

ハイライフ研究所のこれまでの研究報告からは、2007年発行の動画マガジン「High-Life Review&Future Vol.3」より、長谷川文雄氏(現在、明治大学教授)の講義をご紹介します。

これは1999年度の研究報告『ハイテク時代の家庭の情報化』をふり返り、8年間に家庭の情報化がどう変化したかを整理するものです。

さらに、先月17日に立教大学で行われた、新日本未来学会のシンポジウム「持続可能なくらしとコミュニティの未来」の模様をお届けします。

これからの時代のライフスタイルはどうなるのか。新しい暮らしのかたちを生み出しつつあるコミュニティの活動事例が紹介されています。

当日の模様を第1部、第2部の2回にわけて配信してまいります。今回は先進事例の紹介を中心とする第1部の模様をご覧ください。(HH)


<今号の内容>
1. 立澤芳男のハイライフデータファイル2010 「商業と都市生活」
2. 豊かな公共空間をつくる|第4回 ヤン・ゲール氏とストロイエ
3. ハイテク時代の家庭の情報化に関する研究
4. 持続可能な暮らしとコミュニティの未来 第1部 プレゼンテーション
5. 環境市民からのお報せ
6. 『阿蘇の不思議』 韓国語版・中国語版 発刊のお知らせ


1.立澤芳男のハイライフデータファイル2010
「商業と都市生活」-商業業態の現場を通じて生活の変化を探る!-

第4回 なくてはならない存在になったコンビニエンスストアを行く!

若年層はコンビニを寄り合い所的な位置づけで利用していることが多い。常に最新の情報や商品がぎっしりと詰まっていて、時間つぶしにはもってこい。冷暖房 も完備しており、小腹がすけば間食の用もすぐに果たせる。場所的にも目立つ立地にあることが多く、待ち合わせ場所としても悪くない。待ち合わせ場所として使わなくとも、世の中の最新情報を取得する「アンテナショップ」的なものとしてウィンドウショッピングを楽しむことすら可能となっている。
社会的存在として必要不可欠になったコンビニの業界年間売上高は7兆8566億円(日本フランチャイズチェーン協会)となり、08年の全国百貨店売上高 (7兆3813億円)を初めて上回った。流通業界では近年、コンビニのほかに、低価格の独自商品を武器とするユニクロや、ヤマダ電機など家電量販店が台頭。一方で高額品中心の百貨店や、個性の乏しい総合スーパーなどはじり貧状態で、流通業界の明暗が鮮明になっている。
企業体としてのコンビニ業界の成長には目を見張るものがあるが、コンビニ店舗をみると、家から駅までの道路沿いには、コンビニ店舗の残骸や、いつのまにか 他業種に変わっている光景をよく目にする。ここでは商売が成り立たないだろうと言われていた場所にあったコンビニが格下の新チェーンコンビニに生まれ変わったり、1年以上経営者が見つからず幽霊屋敷のように放置されている大手コンビニもある。

便利性を付加価値としたコンビニ業界は今大きく変わろうとている。この状況変化は何を意味するのか。

「立澤芳男のハイライフデータファイル2010」は以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=3891


2.豊かな公共空間をつくる

第4回 ヤン・ゲール氏とストロイエ

ヤン・ゲール氏とストロイエ

私たちにとって、都市空間の豊かさとは公共空間の豊かさ。

本シリーズでは「市民にとって本当に豊かな公共空間とは何か」をテーマに、服部圭郎 明治学院大学准教授の取材・構成のもと、EUの事例を紹介しています。

前回・前々回、デンマークの都市デザイナー、ヤン・ゲール氏へのインタビューをご覧いただきました。

今回はヤン・ゲール氏へのインタビューをふり返りながら、デンマークの歩行者天国「ストロイエ」の魅力と意味について考えます。

「公共空間が都市の魅力を高める。このことは、ヨーロッパの都市では既に常識となっています。EUにおいて国境の重要性が著しく低下している現在、ヨー ロッパ内の都市間競争は熾烈なものとなっています。企業を誘致するためにも、人々に住んでもらうためにも、そして都心に人々を集客させるためにも、都心部 の公共空間が魅力あるものであることは不可欠となっています」(服部)

詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=3886


3.ハイテク時代の家庭の情報化に関する研究

1999年に調査された「ハイテク時代の家庭の情報化に関する研究」をレビュー&フューチャー。
本研究の概要、今日的な意義とレビューについて、長谷川文雄氏より解説します。

長谷川文雄  

ハイテク時代の家庭の情報化に関する研究

[1]研究概要
長谷川文雄
IT評論家 工学博士
JR東日本研究開発センター フロンティアサービス研究所 所長

[2]「インタビュー(1) 新しいハウス環境へのとりくみ」
渡邊和久
松下電器産業株式会社 システム創造研究所 戦略デザイン研究室 室長

[3]「インタビュー(2) 家庭用ロボット」
小山田裕彦
株式会社シンク・コミュニケーションズ 取締役

[4]「インタビュー(3) 地方都市における家庭のハイテク化・情報化」
松村茂
工学博士

[5]「インタビュー(4) 利用者:家族・女性」
伊藤香織

[6]「インタビュー(5) 利用者:家族・男性」
上原清輝

[7]今後の展開
長谷川文雄

(敬称略・肩書は動画公開時のもの)

詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=2458


4. 持続可能な暮らしとコミュニティの未来
第1部 プレゼンテーション

2010年7月17日(土)、新日本未来学会主催のシンポジウム「持続可能な暮らしとコミュニティの未来」が、立教大学の池袋キャンパスで開催されました。本ホームページでは、当日の模様を配信しています。

※現在、第1部の各プレゼンテーションの模様を配信しています。
  第2部のディスカッションの模様は、2010年9月8日より配信の予定です。

持続可能な暮らしとコミュニティの未来

開催日時: 平成22年7月17日(土)
会場: 立教大学 池袋キャンパス 5号館 5222教室

主催:新日本未来学会

協力:
HOSP!(持続可能なコミュニティを本気で作る大人たちの会)
未来ビレッジ体験塾実行委員会

後援:
財団法人 未来工学研究所
財団法人 ハイライフ研究所

撮影・配信協力 :財団法人ハイライフ研究所

詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=3834


5. 環境市民からのお知らせ

土のうで道普請~使える技術を必要な地域へ

支援しているつもりなのに、それが自然破壊につながっていたり現地の人たちの生活基盤を壊していたり……
日本の国際協力のやり方には問題がたくさんありそうです。
本当に必要とされている道直しの技術ってどんなものなのでしょうか?
住民と一緒になって世界の道を直している、ユニークな団体が京都にあります。
「現地に適したやり方で、そこに住む人々自身で解決していく手伝いをする」ことが一番と、「簡単な技術で途上国の人々を幸せにする」ことを目指すNPO道普請人の活動から、持続可能な地域をつくるための国際協力のあり方を、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。ぜひご参加ください。


講  師:木村 亮さん
(NPO法人道普請人 理事長、京都大学 産官学連携本部教授)

と  き:2010年9月15日(水)午後6:30から8:00
《受け付けは、午後6:15開始》   

と こ ろ:ひとまち交流館 京都(河原町通五条下る東側) TEL 075-354-8711
市バス4,17,205号系統「河原町正面」下車
京阪電車「清水五条」下車 徒歩8分
地下鉄烏丸線「五条」下車 徒歩10分    

参 加 費:一般300円、環境市民会員200円(当日受付にて)  

定  員:40人 *要申込、先着順。

申  込:9月10日(金)までに、お名前、ご住所、電話番号、メール、FAX、交流会への参加希望の有無を以下のメールかFAX、電話でお申し込みください。

備  考:終了後、交流会を行う予定です。
(会費・会場、未定。決まり次第、ご連絡します。)
主催/企画:NPO法人環境市民/ラジオチーム

■問合せ・申込み
特定非営利活動法人 環境市民
〒604-0932 京都市中京区寺町二条下る呉波ビル3階A
TEL 075-211-3521 FAX 075-211-3531
URL:http://www.kankyoshimin.org/
E-mail:radio@kankyoshimin.org


6. 新刊書籍のお知らせ

熊本県高森町で執筆活動を続ける作家・福田章氏から新刊のアピールをいただきましたのでご紹介します。

巻頭でも述べましたが、ビザ発行の拡大により多くの中国人旅行者が日本を訪れるようになりました。

買い物だけでなく、日本の文化や自然にも興味を持つ観光客が増え、歴史のある町や風光明美な観光地への関心が高まっています。そうしたなか、九州発のユニークな本が完成したようです。

福田 章著『阿蘇の不思議』韓国語版・中国語版発刊のお知らせ

この度、『阿蘇の不思議』韓国語版・中国語版を同時発刊致しました。これは阿蘇ペンクラブ主宰の福田章が2009年秋に出版し、好評を博した超ショートノベル集『カルデラ・ショック!』の翻訳版です。

2011年3月の九州新幹線全通により観光客の急増が見込まれる阿蘇は、同時に韓国や中国からの旅行者も増加の一途をたどっております。本書は、それらの皆さんの日本を深く知りたい、九州の代表的観光地・阿蘇の魅力を掘り下げたいと願う気持ちに応えて企画実現しました。(出版元より)

福田 章著『阿蘇の不思議』韓国語版・中国語版

「中国からの九州への旅行者の皆様へ」

中国・台湾・香港からの旅行者の皆さま、九州・阿蘇へと、ようこそいらっしゃいました。私は1998年から、阿蘇カルデラ内の熊本県高森町に住んでいます。丸いカルデラを時計にたとえると、5時くらいの位置です。

 阿蘇という土地は、その存在自体が奇跡のようなものです。ふつうだったら湖底だったかもしれない地域に、5万人もの人々が住んでいるのですから。そしてご覧のとおり、緑まぶしい草原が果てしなく続き、都会とは隔絶したゆるやかな時間が流れています。中岳火口は地球の躍動をもろに伝えて、あちこちに温泉の恵みをもたらし、至るところに澄みきったおいしい水が湧き出しています。まるで地球の縮図のようなところなので、やがては世界遺産にも登録されることでしょう。

 この本は、そんな阿蘇を舞台や素材にして、2009年秋に日本国内で『カルデラ・ショック!』として出版されました。今、阿蘇や九州には多くの中国や台湾や香港の方々が訪れています。私たち九州人と中国人との間には、太古は陸続きだったことの記憶が眠っているような気がします。お互いを懐かしみあい、ふと見つけた野辺の花にも東アジア人どうしの同族意識が芽生える。そんな懐深い中国語圏の方々に、ぜひ本書で阿蘇の魅力を深く知っていただきたいと考えました。

 もとより私たち日本人は、文字や思想や文化の大先達としての「中華」に憧れ、見習って、歴史をつくってまいりました。近現代になって日本がリードした分野もあるものの、今再び中国の大発展を目の当たりにしています。上海万博大成功の後には、本格的な中華の世紀が到来するのでしょうか。この中国語版には、作者のそんな思いを濃縮した特別書き下ろしの一篇「二つの博覧会」を、巻頭に加えさせていただきました。

 本書を手にとってお読みいただき、旅の思い出が深まり、ひいては熊本・九州や日本にいっそうの親近感を抱いていただけるなら本望です。(福田 章)

発行元:(株)アソクラテス
〒869-1602
熊本県阿蘇郡高森町高森1571-1
TEL 0967-63-1433
FAX 0967-63-1592
asocrates@room.ocn.ne.jp
http://www.asocrates.com


編集後記

明日から8月最後の週末。読者のみなさまは夏休みをいかがお過ごしになったでしょうか。

今週末もまだまだ花火大会が全国で開催されます。
猛暑日の連続で花火大会どころではなかった方、今週末こそ足を運ばれては。

明日28日、全国14会場(海・河川)で花火大会が予定されています。

特に期待したいのは花火の町・秋田県大曲で行われる全国花火競技大会。日本一の花火師を選ぶ大会としても有名です。

東京では、浅草でサンバカーニバル、高円寺で東京高円寺阿波踊りなどの祭りも開かれます。去りゆく夏。心おきなく楽しみましょう!

最後までメルマガにお付き合いいただきありがとうございました。

次回から、本メールマガジンの配信日が隔週の水曜日に変わります。次回のメールマガジンは9月15日(水)に配信いたします。

それでは良い週末をお過ごしください。(HH)


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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