高橋順一教授の
ライプツィヒ通信

高橋順一早稲田大学教育学部教授

第2回 ライプツィヒでの本拠定まる

 3月終りにライプツィヒに来てから早くも2ヶ月がたとうとしている。あっというまだった気もするし、日本を離れたのがもうはるか遠い昔だったような気もする。

 5月1日には約1ヶ月滞在した大学のゲストハウスを出て新しい住居に引っ越した。市の中心部から少し北側にいった閑静な住宅街のなかの古いアパートの一室だ。60㎡だからけっこう広々している。古い建物なので天上がやたらに高い。台所とバス・トイレを除くと扇形になった部屋がひとつだけという作りで、外に面している扇形の弧が全部窓になっているのでたいへん明るい。出窓が小部屋になっているのが気に入っている。そこに置かれたテーブルでいつも食事をする。目の前には地元のミヒャエリス教会の尖塔がそびえ、その前は色とりどりの花が咲いている広場になっている。真下を市電が通っているのでややうるさいのが難だが、しばらくするとそれにも慣れてきた。いよいよライプツィヒでの本拠も定まり本格的に勉強と仕事に取り組むときが来たのだと思う。

 それにしても五月のドイツはほんとうによい季節だ。ドイツの五月というと思い出すのは、シューマンの歌曲集『詩人の恋』の第一曲「美しい五月に」である。シューマンがハイネの詩にもとづいて作曲したこの曲には、ドイツ人が五月という季節に寄せる心情があふれるばかりの抒情性とともに伝わってくる。ちょっと歌詞を見てみよう…

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寄稿
高橋順一 早稲田大学教育学部教授

1950年、宮城県生まれ。立教大学文学部卒、埼玉大学大学院文化科学研究科修了。現在、早稲田大学教育学部(教育・総合科学学術院)教授。専攻はドイツ・ヨーロッパ思想史。
著書に、『ヴァルター・ベンヤミン : 近代の星座』(1991年、講談社現代新書)、『響きと思考のあいだ : リヒャルト・ヴァーグナーと十九世紀近代』(1996年、青弓社)、『戦争と暴力の系譜学 :〈閉じられた国民=主体〉を超えるために 』(2003年、実践社)、『ヴァルター・ベンヤミン読解 : 希望なき時代の希望の根源 』(2010年、社会評論社)などがある。


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