ハイライフ研究所メールマガジン 第34号
2009年11月13日配信 発行責任 財団法人ハイライフ研究所 事務局
11月2日にロンドン中心部に渋谷型スクランブル交差点誕生 ここにもクールジャパンが!
参考リンク:
(c)AFP 「ロンドンに「東京式」スクランブル交差点、渋谷が手本」
ご承知のとおり本日(11月13日)は、米国のオバマ大統領が初来日。
日米同盟の重要性の確認、温暖化問題、北朝鮮問題、経済問題など、重要課題をめぐる会談が行なわれている模様だ。
それはさておき、今回はロンドンの中心部、オックスフォードサーカスに「渋谷」をモデルにしたスクランブル交差点がお目見えしたという話題。
当局によれば、安全性と混雑の緩和をめざした結果、渋谷の駅前交差点にモデルをとったのだという。
ロンドンのボリス・ジョンソン市長いわく「このプロジェクトは、英国の技術、日本の革新的アイデア、そして古き良き常識が勝利したもの」だとか。「古き良き常識」にこだわりを見せるところなど、さすがはロンドン市長。
開通式には、日本人の音楽家らが太鼓を演奏。ボリス市長も日本に敬意を表して(?)直径2メートルの銅鑼を打ち鳴らしたそうだ。ちなみに交差点のスクランブル化には500万ポンド(約7億4000万円)の費用と、完成までに6か月の工期を要したという。
リージェント・ストリートとオックスフォード・ストリートが交差するオックスフォードサーカスは、1時間あたり最大で3万2000人が横断するそうだ。
ただ、仕掛けは同じでも、渋谷とロンドンでは人の気質も違う。
ロンドンのジェントルマンたちが、4方向から押し寄せる人の波にどんなふるまいを見せるのか、興味がある。 (HH)
<今号の内容>
1. 良好な住宅地であり続けるために
2. 環境首都コンテスト勉強会イン高畠2009年
3. 持続可能な社会をめざすツーリズムの研究
4. 豊かな人生を送るために~人のこころはなぜ癒されないのか(1997年研究)
5. 京都グリーン購入ネットワークからのお知らせ
まちづくりフィールドレポート Vol.4
良好な住宅地であり続けるために
今月は典型的な郊外の戸建住宅地である「たまプラーザ」を取り上げます。
前回取り上げた佐原とは異なり、30年ほど前に開発された歴史の浅いこのまちの住環境を良好に維持するためには、誰がどのような関わりをしていけばよいのでしょうか。
住政策やエリアマネジメントの専門家である三井所隆史氏にお話を伺いながら、これからの人口減社会における郊外住宅地のあり方について考えていきたいと思います。
東京生活ジャーナル/まちづくりフィールドレポート
http://www.hilife.or.jp/journal2/
ドイツで1990年代に開催された「環境首都コンテスト」をモデルに、日本でも「環境首都」誕生を目標とするコンテストが、2001年から行われています。
2009年9月、東北で初の環境首都コンテスト地域交流会が開催されました。 交流会では各自治体の先進事例紹介や持続可能な社会のための戦略提案などの講演が行われました。
NPO法人環境市民代表理事
杦本 育生
山形県高畠町 環境推進室
村上奈美子氏
山形県遊佐町 総務企画課企画係
渋谷和弘氏
尼崎市 行政経営推進室 調整担当
福島昭彦氏
能代市 環境企画課主査
薄井 司氏
東松山市 環境保全課
加藤敏彦氏
(敬称略・肩書は当時のもの)
詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=2047
自分でつくる旅、自分のライフスタイルを見つける旅。
変わりつつあるツーリズムの現在を考えます。
大型連休を間近に控えた4月下旬の朝。
新宿駅前に十数名のツアー参加者が集まりました。
てんぷら油のリサイクルバスで行く、体験型エコツアーの出発です。
全行程地産地消の食事付、2泊3日のエコツアー。
新緑の山形県で循環型社会への取り組みを学びます。
<てんぷら油リサイクルバスで行く
春の山形・循環型社会体験エコツアー>
エコツアー企画:リボーン <エコツーリズム・ネットワーク>
協力:金山町の有志の皆さん(めばえ幼稚園ほか)
エコツアー運営協力:NPO法人エコツーリズム・ネットワーク・ジャパン
取材/ナレーション:熊倉次郎(リベラルアーツ総合研究所)
映像企画/配信:財団法人ハイライフ研究所
詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=2641
4. 豊かな人生を送るために~人のこころはなぜ癒されないのか(1997年研究)
目次
序 「リラクサイズ」のやすらぎ
第1章 リラクゼーションの科学的検証
第2章 人間工学から見たリラクゼーション
第3章 リラクササイズの誕生~その効果と検証~
第4章 リラクササイズ協会の活動報告から、リラクササイズの必要性を考える
研究体制:
リラクササイズ協会 高戸 ベラ
(敬称略・肩書は当時のもの)
PDF形式の研究報告書は以下のURLよりご覧いただけます。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=693#08
5. 京都グリーン購入ネットワークからのお知らせ
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京都発!観光をエコに
「エコ宿チェック」アンケートにご協力下さい。
あなたのラッキーエコ宿アイテムつき!
※締切 2009年11月30日(月)
■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■
~旅館やホテルのエコを応援しよう!~
旅行や出張で宿泊施設を選ぶ時も「グリーン購入」ができます。環境の取り
組みをすすめる旅館やホテルを選べば、訪問先への環境負担を減らすことにも
つながり、宿泊施設の取り組みを応援することにもなります。
京都グリーン購入ネットワークでは、昨年の宿泊施設の環境の取り組み実態調査
に続いて、今年度は利用者の声を宿泊施設に届けることと、「観光サービスもエコ」
の普及を目的にアンケート調査を実施しています。
グリーン購入の地域普及の機会に!
社員、職員の環境意識向上に!
グリーン市場づくりのために!
ぜひご協力ください。
●アンケートに参加するには?
期間中、webサイトからとアンケート用紙で参加していただけます。
職場の環境意識向上にも役立てていただける肩肘張らない内容になっています。
ふるってご参加下さい。
<方法その1>
京都グリーン購入ネットワーク(http://www.k-gpn.org/)のトップページから
「京都発!観光をエコに エコ宿チェック実施中」をクリックして下さい。
チェックを全て終了し、クイズ、ラッキーアイテム等も終了したら送信して下さい。
<方法その2>
アンケート用紙
必要な方は京都グリーン購入ネットワーク事務局までご連絡下さい。
アンケート用紙(両面)に記入後、FAXで内容をお送り下さい。
●アンケートは楽しい占い方式&クイズ
京都の宿泊施設に積極的に取り組んでほしい環境の取り組み内容をお尋ねして
います。こんな取り組みをやってほしいという項目にチェックを入れるだけでOK。
項目以外のアイデアも是非ご記入下さい。
また、アンケートにチェックを入れていくと、最後にあなたのラッキーエコ宿アイテム
がでてきます!
●アンケート実施期間は?
2009年8月1日(土) ~2009年11月30 日(月) の間です。
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<連絡先/アンケート用紙申込先>
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●申込み先:京都グリーン購入ネットワーク
〒604-0932 京都市中京区寺町通り二条下る 呉波ビル3階
TEL 075-241-4664(FAX&TEL)
E-mail: kgpn@dolphin.ocn.ne.jp
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編集後記
「人類学の巨人」クロード・レヴィ・ストロース氏(Claude Levi-Strauss)100歳で逝く!
10月31日、クロード・レヴィ=ストロース(Claude Levi-Strauss)氏が亡くなった。
ご承知のとおり『悲しき熱帯』や『野生の思考』などの著作で知られる、20世紀を代表するフランスの思想家、文化人類学者だ。
日本びいきでもあり、1977年以降、4回の来日を果たしている。
ある時、輪島で蒔絵を製作している漆職人の仕事場を見学したレヴィ=ストロースは、講演のなかで次のように述べている。
「…われわれ西欧の人間にとっては、労働一般という考え方があるわけですが、travail(労働、仕事)というフランス語、あるいはそれに該当する他の西欧諸国のことばを、一つの日本語の単語だけで統一的に訳すのは実際上不可能に近いということを、日本の方と話していてはからずも知りました。そうだとすれば、われわれとしては、もう一度、労働の観念について考えなおしてみる必要があるでしょう。」(『クロード・レヴィ=ストロース日本講演集 構造・神話・労働』みすず書房)
西洋中心の視点をつねに疑い、より豊かで広い地平を目指した知の巨人は、日本の研究者にも大きな影響を与えた。
当財団の研究報告でも、ホスピタリティ研究などの分野でレヴィ=ストロースの知見が引き合いにだされている。
1908年、ベルギーのブリュッセルに生まれたレヴィ=ストロースは、はじめパリ大学では哲学を学び、哲学教授の資格試験に合格したが、その後、民族学に関心を移した。
1930年、ブラジルに渡り、サンパウロ大学で社会学の教授に就任すると、アマゾンの熱帯雨林などで先住民族の文化を研究。のちの構造主義への着想を得たといわれている。
革新的な論文を次々に発表したレヴィ=ストロースは多くの研究者に影響を与えたが、一方で論争や批判の種もつきなかった。
なかでもサルトルとの論争は有名。
しかし調査活動に同行した白川琢磨・福岡大学教授によれば、「すでに75歳を数える世界的大家であったにもかかわらず、たいへん謙虚で、『私たちは調査に連れて行ってもらうのですからすべて従います』とおっしゃった。地元の人の話を聞くのに、フランスから持参したエッフェル塔の小さな置き物を手土産として渡し、日本語でお礼を伝えていました」(「構造主義」の巨人、レヴィ=ストロース 日本で見せた「素顔」週刊文春2009年11月19日号 )という。
レヴィ=ストロースの著書は日本でも沢山翻訳されているが、比較的コンパクトなものは『悲しき熱帯』(中公クラシックス)だろう。
中央公論新社のある方から聞いた話では、ニーチェやカント、孔子など古今東西の名著を集めた中公クラシックスのシリーズのなかでも、レヴィ=ストロースの『悲しき熱帯』は最も売れているもののひとつだそうだ。
この機会に書店でお手にとってみてはどうだろう。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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