ハイライフ研究所メールマガジン 第16号
2009年2月13日配信 発行責任 財団法人ハイライフ研究所 事務局
いつもメールマガジンをお読みくださりありがとうございます。
はやいもので2月も中旬。寒さのなかにも春の兆しが感じられるようになりました。
これから就職や異動、新入学などを契機とした民族大移動の季節ですね。
昨日、駅の構内で、付き添いの方に案内されながら、道順を学んでいる視覚障害者の若者を見かけました。
真剣な表情。新しい生活がはじまるのでしょうか。
春に向けての準備、新しいことをはじめるのに良い季節です。
さて今号の見どころ、読みどころ。
まず、都会生活のいまをクールに捉える「東京生活ジャーナル」。
大野隆造(東京工業大学教授)による「世界から見た東京」では、音の風景をテーマに、バングラデシュのダッカやローマでの体験を振りかえり、東京のいまについて考えます。
辰巳 渚氏の「都市に住まうということ」や、川上正倫氏と添田昌志氏による「東京シティウォッチング」も好評連載中です。
そして映像報告「ブラジルの環境首都・クリチバ」は、連載第2回目。
今回のテーマは、経済的に厳しい状況にある市民層をターゲットとした環境教育。
「ブラジルでは市民によるゴミの分別など不可能」という常識をくつがえした、独創的なアイデア行政の模様をご紹介します。
<今号の内容>
1. 東京生活ジャーナル
2. 挑戦 地域から日本を変える ~日本の環境首都への道 part3~
3. ブラジルの環境首都・クリチバ
4. 座会「集客交流産業による地域振興」
5. 第16回ハイライフセミナー 開催のおしらせ
都市空間・都市生活の価値について、生活者の視点からユニークな意見を述べます。
「都市の音風景」
前号では図像で表された都市の表象を扱ったが、今回は聴覚による都市の印象についてである。2000年の春に訪れたバングラデシュのダッカの喧騒は今も耳に残っている。この混雑した街を移動するのには、小回りの利く「リキシャ(Rickshaw)」を使うのが便利である・・・
「駅から降りたときの気持ち」
私が住んでいる街は、JR東海道線の茅ヶ崎駅を使う。北側は、大型小売店やらディスカウントストアやらが立ち並び、バスやタクシーが時間待ちで並び、市役所もありスターバックスやツタヤもある、比較的にぎやかだけれども、なんの変哲もない郊外駅前ロータリーなのだが、私が住んでいるのは南側・・・
「築地の街の賞味期限」
築地は中央卸売市場の存在によって日本人なら誰でも知っている地名のひとつだろう。築地市場に近い=もっとも鮮度が高く質の高い食材を用いているということで新橋、銀座の高級店は「築地直送」をひとつのウリとしている。食のブランドとして「築地」の未来は安泰と思えど、必ずしも、そうではないらしい・・・
「色彩の持つ力」
先日、吉祥寺の楳図かずお邸に対して、周辺住民が「閑静な住宅街の景観が破壊される」として外壁の撤去や損害賠償などを求めた訴訟の判決が出された。判決は、現地周辺には外壁の色に関する法規制がないことや、他にも黒や青など様々な色の建物があることなどから、住民が景観を享受する利益を侵すことにはならない・・・
東京生活ジャーナルはポッドキャストでも研究報告お届けしています。
詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/journal2/
4. ハイライフ研究所の研究報告書より
座会「集客交流産業による地域振興」(2001年研究)
経過説明
セッション1 「山中湖の新しい交流人口の創造」
セッション2 「山梨県におけるビジターズ・インダストリーの展開」
セッション3 「グリーンツーリズムの理念と方法-山形県西川町の事例報告」
セッション4 「総括」
研究体制:
松田 義幸 (実践女子大学教授、(財)ハイライフ研究所理事)
福士 昌寿 (関東学園大学教授、(財)ハイライフ研究所理事)
後藤 仁 (神奈川大学教授)
手塚 伸 (山梨県商工労働観光部産業交流課、(財)山梨総合研究所)
中田 裕久 (株式会社オオバ環境開発デザイン研究所主任研究員)
犬塚 潤一郎(リベラルアーツ総合研究所研究主幹)
小田 輝夫 (財)ハイライフ研究所専務理事)
小坂井 達也 (財)ハイライフ研究所事務局長)
(※上記の職名は研究当時のもの)
PDF形式の研究報告書は以下のURLよりご覧いただけます。
http://www.hilife.or.jp/pdf/cnt.php?url=20011
5. ハイライフセミナー開催のおしらせ
2009年2月18日(水)、第16回ハイライフセミナーを開催します。
ハイライフセミナー
食の健康と世代別食育アプローチに関する研究
~幼児・児童世帯に向けた食育アプローチに向けて~
財団法人ハイライフ研究所では、生活者のよりよい生活の実現をバックアップすべく、これまで食生活に関し、「食のライフスタイル」研究から、食育への注目を受け、食育の視点から家庭の食卓におけるコミュニケーションの有り様を考える研究、そして家庭の食育を支援する生活的サポートに関する研究等を行ってきました。
現在はこれらによって得られた知見を活用し、健全な食生活構築を実生活の場で支援する、より具体的な研究として、『食の健康と世代別食育アプローチに関する研究』を推進しております。
食育の推進を計るうえでは、各々課題が違う世代別に対応を計る事が重要であり、今年度は幼児・児童を持つ家庭に的を絞り研究を行っております。
今セミナーにおきましては、研究成果を踏まえ幼児・児童世帯を対象にした調査結果をご報告すると同時に、その結果を踏まえた食育支援展開の有り方を考えてみたいと思います。
開催日時:2009年2月18日(水) 開場13:30、開始14:00~16:30
会場:ホテルヴィラフォンテーヌ汐留 1階会議室 東京都港区東新橋1-9-2
主催:財団法人ハイライフ研究所
協賛:社団法人日本セルフ・サービス協会/株式会社読売広告社
参加費:無料 (但し、先着100名様で締め切らせて頂きます)
■プログラム
開会挨拶 幼児・児童世帯の食育研究の視点と本旨
座長:財団法人ハイライフ研究所 専務理事 高津春樹
第Ⅰ部 調査結果報告 幼児・児童世帯の食育意識と実像
株式会社行動科学研究所 代表取締役 丹野 俊明
第Ⅱ部 調査結果を踏まえて見えてきたこと
幼児・児童世帯への食育提案とそのアプローチの方向性
高千穂大学理事・大学院教授 新津 重幸
質疑応答
■お申込み方法:
E-mailまたはFAXにてお申し込みください。
<E-mailでのお申し込み方法>
1.貴社名(団体名) 2.所属・役職 3.ご芳名 4.ご住所 5.E-mailアドレス 6.電話番号 7.FAX番号
上記の項目(1~7)をご入力の上、下記Emailアドレスまでお送りください。
お申し込みE-mailアドレス: mui@sweet.ocn.ne.jp
メールの件名は「食育研究会申込」としてください。
<FAXでのお申し込み方法>
下記URLより、PDF形式の「参加申込書」をダウンロードし、必要事項ををご記入の上、事務局までご連絡下さい。
http://www.hilife.or.jp/bbseminar/16th_highLifeSeminar.pdf
お申し込み後、事務局より【参加証】をお送りいたしますので、当日ご持参の上、会場受付にご提示下さい。
■お問い合わせ先(事務局)
マーケティング総合研究所
〒112-0002 東京都文京区小石川5-5-2 信濃路ビル6階
Tel:03-3946-7100 Fax:03-3946-8444 Email:mui@sweet.ocn.ne.jp
編集後記 「御存じですか 英国のユニークな新硬貨」
米国・日本・EU諸国及び新興国の実態経済を反映して予想以上に悪化した第3四半期(10月~12月)の企業決算発表が続いた。
経済の悪化とともに各国の為替も大きく変動している。決して景気が良いわけでない円が各国通貨に対して高くなっているが、特に英国ポンド安は過去にない下落である。金融立国である英国は昨年の金融信用危機以来、
銀行の信用力が過去に例をみないほど失墜し、営業利益の大赤字が続いている。
そんな厳しい状況の英国ではあるが、このたび硬貨7種類のデザインが40年ぶりに変更された。
英王立造幣局では、新デザインに変更するにあたり2005年8月にデザイン案を公募。寄せられた4,000案の中から26歳の新鋭グラフィックデザイナー、マシュー・デント氏の作品が選ばれた。
1ポンド硬貨には英王室紋章の盾が描かれており、1ペニー、2ペンス、5ペンス、10ペンス、20ペンス、50ペンスの各硬貨にはその盾の一部ずつをデザイン。1ポンド以外の6種類を並べると、王室の紋章(the Shield of the Royal Arms)が浮かび上がってくるという仕掛けになっている。
「6つの硬貨を並べ、ジグソーパズルのようなものにできればいいな、と思いついた。デザインには鳥や植物、建物などいろんなものを考えたが、王室紋章の盾がぴったりだった。教室の机やバーのテーブルなどさまざまな場面で、みんながこの“ジグソーパズル”を楽しんでくれると思う」(デント氏 王立造幣局公式サイトより)
新デザインが採用されるのは裏面のみで、表面の英女王エリザベス2世の肖像はそのまま。これまでも女王の年齢に合わせて硬貨の肖像を変えたり、1ポンド硬貨の裏面にさまざまなデザインを採用するなど、斬新なアイデアを実現してきたが、今回のデザインも遊び心とそれを許容するセンスのある同国ならではの試みといえるだろう。王立造幣局はこのデザイン変更を記念し、プラチナ版や純金版、純銀版などの新旧デザイン記念硬貨を発売する。
伝統を引き継ぎつつも、時代に合わせたデザインを作り出そうとしている英国の造幣局。
日本でも彼らの姿勢に学ぶべき点は少なくないように思うが、いかがだろうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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