財団法人ハイライフ研究所メールマガジン

ハイライフ研究所メールマガジン 第217号

2017年7月12日配信  発行責任 公益財団法人ハイライフ研究所 事務局


 

【連載】 次世代シニアと現在形シニア・その意識と行動

第二回 現在の生活には満足?幸せを感じるのはどんなとき?

次世代シニアと現在形シニア・その意識と行動

次世代シニアと現在形シニア・その意識と行動

第二回 現在の生活には満足?幸せを感じるのはどんなとき?

■50代から70代前半男女の多くは現在の生活全般を「まあ満足」と肯定的に捉えている。
■生活分野別で満足度が低いのは「お金」、不安を感じるのは「お金」と「健康」。
■労働力の中核をなす生産年齢に属する次世代シニアよりも現在形シニアの方が「仕事に満足」。
■幸せって。おいしいこと、誰かと一緒に過ごすこと、よく眠れること。たまに旅をすること、そして誰かの役に立つこと。
■女も男も次世代シニアは家族全員と過ごしたとき、現在形シニアはぐっすり眠れたとき、幸せ感じる。
■女性は、幸せの種を生活の中から拾い上げるのが上手?気になる男性60代前半と後半のポイント落差!

今回は「日常生活全般と生活分野別の生活満足度」と「この一年で幸せを感じたとき」を調べた結果についてご紹介します。まず「日常生活全般の満足度」についてみてみましょう。

下のグラフをご覧ください。「やや満足」を含む満足層は全体で約8割、「やや満足」は内7割となりました。

女性より男性の方が、年代が下より上の方がやや高くも見えますが有意な差とはいえません。「やや」に答えが集中するのは断言しない日本人の気質なのか、総じて自らの現在をよしとしつつ「もっと上の満足を」求めているのか、「不満もあるがこれで満足としなければ世間に申し訳ない」という謙虚な気持ちがあるのか、それは様々だと思います。

でも「ちょっと満足度が高過ぎない?」と思った方、多いのではないでしょうか。そこで「内閣府平成28年国民生活に関する世論調査」の類似する質問の答えを見ると、次頁グラフにあるように「まあ満足」は約6割となります。約1割高い数値を示しています。今回の調査対象者が所得、資産、持家状況などの点で世の中の平均よりやや上であることの影響がうかがえます(この点については改めてお話しいたします)。

いずれにしても「まあ満足」と肯定的に今の生活を捉えている人が多数存在することは事実のようです。少し安堵する結果ですが不満層にももちろん眼を向けていく必要があります。
執筆者:主任研究員 福與宜治


■次世代シニアと現在形シニア・その意識と行動
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?cat=163

 


2.【データベース】 都市の鍼治療 No.116~No.120

「都市の鍼治療」データベース

 クリチバのジャイメ・レルネル元市長は、都市が抱える問題を手っ取り早く解決するべき方法論として「都市の鍼治療」を提唱しています。

 多くの課題に直面する都市は、さながら病人のようです。そして、都市の鍼治療とは、その都市の病を根本的に治すことは難しいけれども、効果的に「鍼療法のように治す」ことは可能であるという考え方にもとづいた方法論です。

 本データベースは、このレルネル元市長の「都市の鍼治療」という考えにのっとり、内外の「都市の鍼治療」事例をシリーズで紹介していきます。


鍼アイコン116 ポルト・マラビーリャ
116 ポルト・マラビーリャ

リオの市長は「都市のためにオリンピックがあるのだ。オリンピックのために都市がある訳ではない」と頻繁に市民に伝えていたそうである。オリンピック自体がある意味で、極太の都市の鍼治療であるともいえよう。リオデジャネイロは、見事、このオリンピックを用いてオリンピック会場以外であったポルト・マラビーリャをも「治療」し、再生させてしまった。

鍼アイコン117 街中がせせらぎ事業
117 街中がせせらぎ事業

湧き水が出るスポットは都市の中心に多くある。中心市街地が碁盤の目ではないというのは、自動車にとっては不便だが、歩行者にとっては歩きやすい。この歩きやすい環境を活かして、湧き水を再生させ、管理し、それらをめぐる散策路を整備すれば街の活性化に繋がるのではないかという考えのもと、三島市では1996年から「街中がせせらぎ事業」を展開することにした。

鍼アイコン118 黒壁スクエア
118 黒壁スクエア

黒壁スクエアのユニークなところは、地元産業ではないガラスを街づくりのテーマにしたことである。通常、街づくりを考えるうえでは、地元の歴史などそのアイデンティティを活かすことが有効であり、王道であると捉えられている。そのような「法則」を無視した黒壁スクエアのアプローチであったが結果的には大成功であったということが興味深い。ただ、まったくアイデンティティと関係性がなかった訳ではない。ガラスという集客性のあるテーマと、歴史的建築物との見事な組み合わせ。これが、非常に奏功した。

鍼アイコン119 テネシー水族館
119 テネシー水族館

淡水水族館として世界級のテネシー水族館は、チャタヌーガ市の再生を象徴するランドマーク。上の階から下へと降りていくと、あたかもテネシー川の上流から下流へ向かう流れに沿ったように、その場所ごとの生態系が展示され、毎年全米でトップ10の水族館としてランクインされている。計画当初、税金の無駄遣いであるとの批判を受けたことから、税金は周辺の空間を整備するためだけに使われ、水族館は民間の寄付金によって建設された。これが人々の水族館への強い愛着をもたらしたのである。

鍼アイコン120 ひまわり号
120 ひまわり号

鳥取県の江府町、日野町。1996年から2015年にかけての人口減少率はそれぞれ29%と31%。この20年間で3割ほどの人口を失っている。多くの過疎集落を抱え、買物難民が生まれるような条件をほぼ満たしている地域である。しかし、ここではそのような問題は深刻化していない。なぜなら、安達商事という一民間企業が「ひまわり号」という移動販売を提供しているからだ。

 

取材・構成
服部圭郎 明治学院大学経済学部教授

制作・配信
公益財団法人ハイライフ研究所

■都市の鍼治療 データベース
http://www.hilife.or.jp/cities

 


 

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