【データベース】 都市の鍼治療 No.91~No.95

「都市の鍼治療」データベース

 クリチバのジャイメ・レルネル元市長は、都市が抱える問題を手っ取り早く解決するべき方法論として「都市の鍼治療」を提唱しています。

 多くの課題に直面する都市は、さながら病人のようです。そして、都市の鍼治療とは、その都市の病を根本的に治すことは難しいけれども、効果的に「鍼療法のように治す」ことは可能であるという考え方にもとづいた方法論です。

 本データベースは、このレルネル元市長の「都市の鍼治療」という考えにのっとり、内外の「都市の鍼治療」事例をシリーズで紹介していきます。

鍼アイコン091 平和通買物公園
086 セオドア・シュトローム通りの減築プロジェクト(Dismantling Project of Theodor Strom Strasse)

平和通買物公園は、北海道の旭川市の駅前にある歩行者専用道路である。旭川市の旭川駅から8条通りまでの1キロメートルほど続く幅20メートルほどの歩行者空間は、日本の都市にはめずらしい歩行者のための広場、公共空間である。

鍼アイコン092 知識の灯台
087 郡上八幡の空き家プロジェクト

ブラジルの都市クリチバは高原都市であり、海に面していない。しかし、街中には多くの灯台が存在している。これは、「知識の灯台」とよばれる子供向けの小さな図書館なのだ。

鍼アイコン093 ハバナの都市有機農業
088 ジズコフ駅(Zizkov Station)の再生プロジェクト

キューバの首都ハバナは人口220万ほどの巨大都市であるが、国をあげて都市農業を支援している。その支援が開始されたのは1990年代。ソ連が崩壊して、さらにアメリカの経済封鎖が強化されたために、経済的な苦境にたたされたキューバは、圧倒的な物資不足・食糧不足に対応するために都市を開墾することにしたのである。しかも農薬や化学肥料も手に入らなかったために、有機農業である。

鍼アイコン094 マデロ・ストリート Madero Street
089 ヴィレッジ・ホームズ

マデロ・ストリート、別名フランシスコ・I・マデロ・アベニューはメキシコ・シティの歴史地区をソカロからエジェ・セントラルまで東西に結ぶ700メートルの歩行者専用道路である。マデロ・ストリートは、アステカの首都であるテノチティトランに最初にスペイン人によってつくられた通りであり、植民地時代も最も賑わいがある通りであった。また、この道のメキシコ・シティにおける地理的・文化的中心性は、多くの重要な建築物を沿道に立地させることになる。

鍼アイコン095 メキシコ・シティ・メトロバス(BRT)
090 デッサウ「赤い糸」

メキシコ・シティ・メトロバスは、バス・ラピッド・トランジット、通称BRTとよばれる交通システムである。2005年に開業し、2013年までには5本の路線が完成し、それまでは非常に使い勝手の悪かったメキシコ・シティのバス・システムを大きく改善させることに成功した。

 

取材・構成
服部圭郎 明治学院大学経済学部教授

制作・配信
公益財団法人ハイライフ研究所

■都市の鍼治療 データベース
http://www.hilife.or.jp/cities

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