【連載】東京都市圏における『10㎞~20㎞圏エリア』にある街を探訪する。その魅力は?

第4回 北千住

東京都市圏における『10㎞~20㎞圏エリア』にある街を探訪する。その魅力は?

宿場町、戦災復興、工場・下町・・・・。歴史をつむぐ北千住。新たな地域イメージへの転換を模索

 東京は日本の政治・経済の中心地だが、その中核を成す23区は千代田区・港区といったビジネス街、新宿区・渋谷区といった繁華街、文京区・世田谷区といった高級住宅街、台東区・墨田区、足立区といった下町など、地域によって顔が異なる。その中でも、足立区は長らく「治安が悪い、街が汚い」といったネガティブイメージで語られてきたが、最近は、少子化対策などで注目が集まっている。その足立区で最も注目されているのが東京城東でナンバーワン繁華街である北千住だ。鉄道は4社5路線が乗り入れ、交通の便は都内でも指折りの場所だ。北千住の地域の商業力あるいは動員力の実力は、中野や下北沢、自由が丘、三軒茶屋など東京10キロ圏エリア上にある街と較べても東京都心部・副都心部を除くとトップレベルにあるが、私鉄や地下鉄路線が乗り入れ、交通輸送機能は強化されたものの街のイメージは昔のままだ。しかし、最近はその交通の利便性と地域再開発が結びつき大学誘致が進み、町並みが大きく変わりつつある。

 東京都心との交通アクセスという視点から見れば選択肢が豊富で、居住者にとっても通学者にとっても極めて便利な立地だ。外国観光客の好奇心をくすぐる下町もあり、千住に新たな経済効果をもたらし始めている。

 若年人口の減少、老人の増加など東京大都市圏は揺れ動いているが、都心・副都心部と郊外都市に挟まれた『東京10㎞~20㎞圏』のエリアではその様子は、エリアによって大きく異なる。今回の都市(街)探訪シリーズ第4回は、都心に近くて便利な街として住みたい街の人気がにわかに上昇しはじめた「北千住」を取り上げた。今、北千住は、ふるいが故に新しい地域イメージへの転換が大きな課題となっている。

 なお、都市探訪シリーズは前回『三軒茶屋』、前々回に『自由が丘』を取り上げている。

執筆:立澤芳男(マーケット・プレイス・オフィス代表)

 

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