『高齢化と加齢化で進む都市居住の新陳代謝』 PHASE3
東京圏遠郊外、縮退格差時代の到来

都市生活者意識調査2012年

研究背景
 全国の多くの都市が超高齢化と少子化を伴いながら人口減少の時代を迎えました。社会構造の変化は、経済の停滞、所得・雇用の低下と相まって、社会保障の持続可能性がわが国の一大課題として立ちはだかることになりました。
 そしてまた、戦後初めて大都市が縮小していく可能性を迎えるなかで、高齢化と同時進行していく老朽住宅の積み上がりや空き家の増大が都市居住の風景を変えつつあります。
 ハイライフ研究所は、大都市東京圏に〈都市居住の新陳代謝の時代〉の到来を予感し、持続可能な都市居住の行方について、中期的視点に立って調査研究をしております。
 2012年度は、東京圏10 ~ 20km圏の居住の最大の特徴である単身世帯の急増にスポットを当て、「シングル居住都市の行方」について調査研究を行いました。
 2013年度は、東京圏の郊外部に視線を移し、高齢化の加速、都心居住指向の進展、住宅ストックの加齢化、空き家率の上昇、不動産価格の下落等に見舞われる「東京郊外居住の憂鬱」について調査研究を進めました。
 そして2014年度は、2013年度の研究成果を踏まえ、縮退圧力が日々高まっていく東京50km圏に位置する市町村、名だたる住宅地の分析及びフィールドワークに取り組むことにしました。
 人口減少時代に訪れる縮退は、市町村や住宅地の格差を増幅させていくことでしょう。
 縮退の波を乗り越えていこうとする市町村や住宅地の現状を把握するとともに、遠隔郊外居住の持続可能性についての多彩な知見を獲得しようと調査研究に取り組みました。

目次
第1章
研究概要
髙津伸司 
1. 研究背景
2. 研究テーマ
3. 研究方法
4. 研究体制
5. 研究成果の開示

第2章
マップで見る50km圏
市町村の現状と趨勢
1. 調査の主旨・目的
 2. 東京50km圏の現状
 2. 1 広域圏での状況
2. 2 50km圏市町村の現況
3. 50km 圏市町村人口の将来推計
4. 計画住宅地の年代別供給状況
5. まとめ

第3章
50km圏に立地する
具体地区のフィールド調査 
【1】季美の森
【2】ウッドパーク四季の丘成田神崎
【3】光葉団地
【4】ガーデンシティ湖南
【5】鳩山ニュータウン
【6】めじろ台
【7】湘南ハイランド

第4章
首都圏遠郊外ニュータウンの
人口増減と世代交代の見通し
藤井多希子
1. 目的
2. 分析の手法と対象
3. 市区町村レベルでの人口の世代間バランス
4. 東京圏ミクロレベルでの人口減少と世代交代
5. まとめ

第5章 
遠郊外地域の地域分析と
今後の再生方向
1. フィールド調査地区の地域分析
2. 50km 圏郊外部の活性化に向けて
3. 本調査研究の見どころと今後への期待

研究体制
◆ 研究幹事
髙津伸司
(公益財団法人ハイライフ研究所副理事長)

◆ 研究員
渡會清治
(NPO 法人日本都市計画家協会副会長/株式会社アールトゥ計画事務所代表取締役)
中川智之
(NPO 法人日本都市計画家協会理事/株式会社アルテップ代表取締役)
永久史郎
(株式会社アルテップ)
楠亀典之
(株式会社アルテップ)
三村隆浩
(株式会社アルテップ)
高鍋剛
(NPO 法人日本都市計画家協会理事/株式会社都市環境研究所主任研究員)
實方理佐
(株式会社都市環境研究所)
生方純一
(公益財団法人ハイライフ研究所事務局次長)
木村静
(公益財団法人ハイライフ研究所研究員)

◆ 研究顧問
大月敏雄
(東京大学大学院工学系研究科建築学専攻教授)
藤井多希子
(一般社団法人政策人口研究所代表)

■2014年度研究報告
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=12682

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