財団法人ハイライフ研究所メールマガジン

ハイライフ研究所メールマガジン 第165号

2015年4月22日配信  発行責任 公益財団法人ハイライフ研究所 事務局


<今号の内容>

1.【連載】第7回(最終回) 東京の大手私鉄沿線 東京都市圏郊外の環状帯―|鉄道沿線エリアマーケティング
2.【連載】第10回 隈 研吾|都市の魅力を構成する要素はなにか?
3.【映像報告】 第27回ハイライフセミナー 縮退懸念の東京50km圏をゆく
4.【映像報告】 銀座野菜プロジェクト第2回 ドキュメンタリー映像


 

1.【連載】東京30~50㌔圏都市の存亡。大東京の都市化から脱皮・自立へ

第7回(最終回) 東京の大手私鉄沿線 東京都市圏郊外の環状帯―

本格的な少子高齢社会の到来と東京オリンピック・パラリンピック開催に向かい変貌する東京大都市圏

この4月、総務省が2014年10月時点の人口推計を発表した。総人口が4年連続減少し1億27百万人とピーク時より100万人減っているという。日本の人口減少は待ったなしだが、一方で、東京など大都市の人口密集地の人口は増えている。景気が良くなり仕事が増えた都市部に社会増で集まっているのだ。都市部に人やモノが集まる。象徴的なのは、川崎市で人口が146万6,444人(2015年4月1日人口)となり、京都市の人口を450人上回った。

特に、東京10~20㌔圏のエリアに緩やかな都心回帰的現象が拡がっている。交通再編がプラスに働いている。例えば、国土交通省が2015年度中に新たな鉄道整備計画をまとめるのを前に、東京都は採択を求める路線を5つに絞り込んだ。東京8号線延伸(東京メトロ有楽町線・豊洲─住吉)、東京12号線延伸(都営大江戸線・光が丘─大泉学園町)、多摩都市モノレール延伸(箱根ヶ崎方面)、同(町田方面)、JR東日本羽田アクセス線の5路線だ。東京都は、いま、2020年東京オリンピック開催に向け広域交通ネットワーク形成に向け、空港アクセスの強化、拠点間移動の時間短縮などを指標とした「都市の活力の維持向上」を挙げている。

東京の交通再編をばねにして、東京・横浜・川崎・立川などの人口高密度のエリア各地に異変が起きている。かつての経済・交通・人口をはるかに超える東京集中が、始まっているのである。そして2020年を目標に、政治も行政も民間(企業・就業者・その家族)も東京の経済集中の成果を奪うべく動いている。65歳以上人口が年少人口の2倍となったという事実を横目に見ながら走り続けている。本レポートシリーズは、東京という大都市圏の拡大・成長を支えてきた国鉄(現JR東日本)・大手私鉄の鉄道各路線のエリアについて、その発展プロセスと現在の状況や沿線エリアごとに分析している。分析結果からは、都心を支えて巨大な人口になった郊外エリアは高齢地域化問題を抱えるようになり、一方、都心部に近い東京近郊は、2020年へ向けて再度経済・交通・人口の集中・集積に挑戦する東京の新しい受け皿として変わりはじめ、準都市化へと向かっていることがわかる。東京の鉄道網ネットワークは、東京都市圏に住むエリア住民に「職住分離」か「職住近接」の新ライフスタイル選択を迫っているようだ。シリーズの最終回は、「私鉄沿線」に注目した。

 

執筆:立澤芳男(マーケット・プレイス・オフィス代表)

 

■本格的な少子高齢社会の到来と
東京オリンピック・パラリンピック開催に向かい変貌する東京大都市圏
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?cat=144

 


2.【連載】第10回 隈 研吾|都市の魅力を構成する要素はなにか?

都市の魅力を構成する要素はなにか?
~世界のスーパーマイスターに聞く

第10回 隈 研吾



〝東京らしい〟魅力とは何か?それをひとことで言うならば、『境界の弱さ』である。壁とか塀できっちりと整理できていないことが魅力である。
もともと町は『人間が歩くこと』を前提に作られてきた。ロジックではなく、体で考えることにより生まれてきた。だから、生物的であり動物的であらねばならない。
〝命がある都市〟には、曖昧な境界のもと、不思議な混在性が存在する。
(隈 研吾)

超高齢化・人口減少社会において、持続可能な都市・地域とはどう形成されるのか?
本連載インタビューでは、人々が住み続けられるまち(生き続けられるまち)のありかたを問います。

「世界のスーパーマイスターに聞く」シリーズの第10回として、隈研吾建築都市設計事務所、東京大学工学部教授
隈 研吾(くま けんご)氏が登場いたします。

隈 研吾(くま けんご)氏プロフィール:
1954年神奈川県生まれ。東京大学工学部建築学科卒業、同大学院建築意匠専攻修士課程修了。日本設計、戸田建設、コロンビア大学建築・都市計画学科客員研究員を経て1990年に隈研吾建築都市設計事務所を設立する。
受賞は、2011年 芸術選奨文部科学大臣賞: 梼原・木橋ミュージアム、2010年 毎日芸術賞: 根津美術館、2009年 コンデナストトラベラー誌・ワールドベストニューホテルズ (USA): Opposite House、2008年 エネルギー・パフォーマンス-アーキテクチャー・アワード (フランス)、2008年 エミレーツ・グラス・アワード 公共建築部門 (UK): サントリー美術館ほか。
著書に『10宅論―10種類の日本人が住む10種類の住宅』(筑摩書房)、『新・建築入門 ――思想と歴史』(筑摩書房)、『グッドバイ・ポストモダン―11人のアメリカ建築家』(鹿島出版会)ほか。

出演:隈 研吾

取材・構成:
服部 圭郎 明治学院大学経済学部教授
櫻井 隆治 公益財団法人ハイライフ研究所専務理事

撮影・編集:
木村 静 公益財団法人ハイライフ研究所研究員
生方 純一 公益財団法人ハイライフ研究所事務局次長



■第10回 隈 研吾|都市の魅力を構成する要素はなにか?
http://www.hilife.or.jp/wmca/?p=126

 


3.【映像報告】 第27回ハイライフセミナー 縮退懸念の東京50km圏をゆく

第27回ハイライフセミナー 縮退懸念の東京50km圏をゆく

◆開催趣旨
 わが国は2005年以降、人口減少が進み、2013年に高齢化率が25%を上回った。これら社会構造の変化とは無縁と思われていた首都・東京圏でも郊外遠隔部において、住民の高齢化と住宅ストックの加齢化により、不動産価格の急落と空き家の急増等、住宅地が荒廃する<縮退>現象が起きようとしている。実際に、東京50㎞圏では、高齢化率、空き家率の上昇が目立ち、各市町村は将来人口推計においても厳しい見通しとなっている。 
 しかし、縮退は東京圏の遠隔郊外住宅地に一様に訪れているわけではない。同一市町村内でも、世帯流入や住宅更新ができている住宅地と、コミュニティの維持が日々困難になっている住宅地との差が明瞭になってきた。人口減少の向かい風は、住宅地の縮退格差を拡大していくだろう。 
 本セミナーでは、縮退の波を乗り越えていく市町村や住宅地の現状を紹介すると共に、郊外研究に取り組んでいる方々を迎えて、今後の郊外居住の持続可能性への知恵を<交感>していきたい。 

◆日程: 2015年2月17日(火)
◆時間: 15:00~18:00(開場14:30)
◆会場: 東京国際フォーラム ガラス棟会議室 G701
◆主催: 公益財団法人ハイライフ研究所
◆後援: NPO法人日本都市計画家協会
◆協力: 株式会社読売広告社


◆プログラム
主催者挨拶
 髙津伸司 / 公益財団法人ハイライフ研究所 代表理事/副理事長

<第一部 プレゼンテーション>
マップで見る東京50km圏の現状と趨勢
 中川智之 / NPO法人日本都市計画家協会理事、(株)アルテップ代表取締役
東京50km圏郊外住宅地視察報告
 高鍋剛 / NPO法人日本都市計画家協会理事、(株)都市環境研究所主任研究員
住宅地の成熟と縮退
 大月敏雄 / 東京大学大学院工学系研究科教授
郊外を継承するのは誰か?
 柴田建 / 九州大学大学院人間環境学研究院助教

<第二部 パネルディスカッション>
東京圏郊外地域の世代交代の見通し
 藤井多希子 /(一社)政策人口研究所代表
縮退懸念の東京50km圏をゆく
 パネリスト 大月敏雄 / 柴田建 / 中川智之 / 高鍋剛 
 コーディネーター 藤井多希子 /(一社)政策人口研究所代表


◆講演者プロフィール
中川 智之(なかがわ さとし)/ NPO法人日本都市計画家協会理事、(株)アルテップ代表取締役

1959年大阪府生まれ。東京理科大学工学部建築学科卒業、同大学院修士課程修了。技術士(都市及び地方計画)、一級建築士。著書に『地域再生 人口減少時代のまちづくり』(編著、日本評論社)、『マンション建替え-老朽化にどう備えるか』(共著、日本評論社)、『環境貢献都市-東京のリ・デザイン』(共著、清文社)、『まちづくりのための建築基準法集団規定の運用と解釈』(共著、学芸出版社)ほか。

高鍋 剛(たかなべ つよし)/ NPO法人日本都市計画家協会理事、(株)都市環境研究所主任研究員
1967年仙台市生まれ。横浜国立大学工学部建設学科卒業、同大学工学研究課計画建設学修士課程修了。著書に『地域再生 人口減少時代のまちづくり』(共著、日本評論社)、『自治体都市計画の最前線』(学芸出版社、共著)、『都市計画マニュアル-土地利用編』(共著、丸善)、『都市・農村の新しい土地利用戦略』(共著、学芸出版社)ほか。
 
大月 敏雄(おおつき としお)/ 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻教授
1967年福岡県生まれ。東京大学工学部建築学科卒業、同大学院博士課程単位取得退学。博士(工学)。横浜国立大学工学部建設学科助手、東京理科大学工学部建築学科准教授を経て現職。専門は建築計画、住宅地計画、ハウジング。著書に『近居 少子高齢社会の住まい・地域再生にどう活かすか』(編著、学芸出版社)、『集合住宅の時間』(王国社)、『復興まちづくり実践ハンドブック』(編著、ぎょうせい)ほか。

柴田 建(しばた けん)/ 九州大学大学院人間環境学研究院都市・建築学部門助教
1971年福岡県生まれ。九州大学大学院博士課程修了。博士(工学)。専門は建築計画、建築社会システム。主なテーマは、ストック型社会におけるハウジングのあり方。近年のテーマは、特に持続的な居住の場としての郊外の可能性。著書に『住まいのまちなみを創る』(共著、建築資料研究社)、『現在知Vol.1郊外 その危機と再生』(共著、NHKブックス別巻)ほか。

藤井 多希子(ふじい たきこ)/(一社)政策人口研究所代表、慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)
1970年横浜市で生まれ、埼玉県所沢市で育つ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程単位取得退学、博士(政策・メディア)。専門は空間人口学、郊外居住論。最近の論文に「縮退する都市:人口移動と世代交代の視点から」(『都市計画』302号)、「住み継がれる住宅地、捨てられる住宅地」(『住宅』2013年5月号)ほか。


■第27回ハイライフセミナー 縮退懸念の東京50km圏をゆく
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=11156

 


4.【映像報告】銀座野菜プロジェクト

東京の中心、Ginzaでの野菜づくり実験を通して、わたしたちの暮らしをもう一度考えてみよう。

【映像報告】銀座野菜プロジェクト

【映像報告】銀座野菜プロジェクトドキュメンタリー「銀座野菜プロジェクト」
銀座1丁目のオフィスビルではじまった窓辺の野菜づくり。その取り組みの過程をドキュメンタリー映像でお届けします。

撮影・編集:浅井 裕
制作統括:萩原宏人(公益財団法人ハイライフ研究所) 

協力:実践女子大学現代生活学科のみなさん 

制作:公益財団法人ハイライフ研究所 

本企画は東京の中心、世界都市を象徴する場所、Ginzaでの野菜づくりを実験として、地方の生活も含め、これからの人間の暮らし、人々がともに住む場所としての都市やまちの、本来の豊かさを再考するプロジェクトです。 

■銀座野菜プロジェクト
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?cat=148

 


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