第22回ハイライフセミナー講演録
「来るべきコミュニティへの予兆」 ―変化への知恵はあるのか―

◆開催趣旨
世界規模では人口爆発、他方先進国と東アジア諸国は少子高齢化(人口停滞や人口減少)、という二重の過程が進んでおり、異なる問題を引き起こしています。その中で、日本では、経済的な混迷、過度の市場原理主義、競争原理主義によって、社会の絆は痛み、格差と貧困の問題は深刻化してきています。そして今社会の中に大きな不満と怒りの声が広がってきています。
この危機回避を、経済成長にすがるこれまでの問題解決の方法論に求めるには限界があることは明らかです。今、社会を構成している市場経済圏の外にあるもう一つの社会構成要素である「コミュニティ」に問題解決の新たな契機を求める動きに注目が集まってきています。
公益財団法人ハイライフ研究所の昨年からのコミュニティをテーマにした研究「次世代の都市生活を豊かにする知恵のアーカイブの研究」は市場経済圏外にある本来の社会の中心であるはずのコミュニティに問題解決の「知恵」の源泉を求め、コミュニティの再生を図ることにより、真の「豊かな生活」を生み出して行くライフスタイル(ライフリテラシー)へとつなげようとする研究です。
研究の発端は1970年に出版された「人間都市」(『別冊都市住宅No.1』鹿島出版会刊)という未来への提言書でした。高度成長型社会への批判とその解決策を10項目に分けて具体的に示したものです。1970年前後は、世界的な反体制運動があり、その後の住民運動・市民活動、NPO活動などの契機となっていきました。しかしながら現実の社会は、「人間都市」から40年、その提案とは相反するものとなってしまい、金融危機やエネルギー危機に端的にあらわれているように、都市、農業、福祉、教育、雇用など様々な分野が危機に瀕してきています。
周知のように日本の社会は多くの問題を抱え、深い痛手を負っている最中に、私たちは未曾有の複合大災害「3.11」を経験しました。多くの人々が日常という本当に大切なものを失いました。そして大惨事に対するショック以上に「信じていたものからの裏切り」に対する怒り、頼るものを失った寄る辺無さ、施され選別されることへの不信感等々は、個々人がコミュニティの持つ機能の重要性を再認識するに十分なきっかけとなりました。それは、これまでのライフスタイル(ライフリテラシー)も転換をせざるを得ないということの「気づき」でもありました。「消費」「所有」「競争」などに代表される価値から、「生産」「共有」「共助」「贈与」などの価値を重視する暮らしへの転換が求められているということではないでしょうか。
このたび、2年間の研究成果の報告・発表を目的として、「来るべきコミュニティへの予兆」と題してセミナーを開催いたしました。当日の講演録がまとまりましたので、一人でも多くの方々にご覧いただければと期待しております。

第22回ハイライフセミナー講演録 目次
・ご挨拶
・第1部 研究報告
・過去との比較によるコミュニティ論
柏木 博[デザイン評論家、武蔵野美術大学教授]
・ケアを軸としたコミュニティづくり
長沼行太郎[文化学院クリエイティブ・メディアセンター主任研究員]
・アートと祭りのまちづくり
大竹 誠[現代デザイン研究室主宰]
・非常時(紛争と災害)から考えるコミュニティ再生
伊藤 剛[ASOBOT inc. 代表取締役]
・第2部 パネルディスカッション
来たるべきコミュニティへの予兆―変化への知恵はあるのか―
・関連資料
詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=6097
第22回ハイライフセミナー映像報告
「来るべきコミュニティへの予兆」 ―変化への知恵はあるのか―
2012年3月13日(火)、ホテル・ヴィラフォンテーヌ汐留(東京)において第22回ハイライフセミナー 『「来るべきコミュニティへの予兆」 ―変化への知恵はあるのか―』が開催されました。
ホームページでは当日のセミナーの模様を配信しています。
第22回ハイライフセミナー 「来るべきコミュニティへの予兆」 ―変化への知恵はあるのか―
会場 :ホテル・ヴィラフォンテーヌ汐留
日時 :2012年3月13日
主催 :公益財団法人ハイライフ研究所
映像制作 :公益財団法人ハイライフ研究所
プログラム
◆主催者挨拶
高津伸司 公益財団法人ハイライフ研究所 副理事長
<プレゼンテーション>
◆過去との比較によるコミュニティ論
柏木 博 デザイン評論家、武蔵野美術大学教授
◆ケアを軸としたコミュニティづくり
長沼行太郎 文化学院クリエイティブ・メディアセンター主任研究員
◆コミュニティに果たすアートとまつりの役割
大竹 誠 現代デザイン研究室主宰
◆非常時(紛争と災害)から考えるコミュニティ再生
伊藤 剛 ASOBOT inc.代表取締役
<パネルディスカッション>
◆「来るべきコミュニティへの予兆」 ―変化への知恵はあるのか―
研究発表者および特別ゲスト、池田敦子氏(市民シンクタンクひと・まち社)によるパネルディスカッション
詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=6170
第1回 コペンハーゲンの自転車道路網
安心して走れる街に。事故を防ぐための工夫
コペンハーゲン市が取り組んでいる3つの目標では、自転車の利用率をあげるという目標のほかに、事故の発生数を減らすという目標がありました。
<2015年までの目標>
深刻な自転車事故の被害者を50%減らす(2005年比)。
統計によるとこれまで以下のように事故数が推移しています。
<コペンハーゲンで重大事故に遭ったサイクリストの数>
1996年 252
2000年 146
2004年 125
2008年 121
2010年 92
2015年 59(目標)
重大事故が発生するケースに、交差点での巻き込み事故があります。交差点を曲がるトラックなどの大型車に自転車が巻き込まれてしまう事故です。
コペンハーゲン市では交差点での巻き込み事故を減らすために、停止線の位置をずらすという工夫をしています。自転車が止まるラインよりも5メートル後方にクルマの停止線を移動したのです。
これにより、信号待ちをしているトラックなどの大型車の運転席からも、自転車の存在がよく見えるようになり、右折時に自転車を巻き込んでしまう事故が減りました。
また、コペンハーゲンの交差点では自転車のための信号も整備が進んでいます。クルマ用、自転車用、歩行者用の3つの信号機が並んでいるのを目にします。
興味深いのはクルマ用の信号よりも、自転車用の信号のほうが数秒早く青になるということです。
■シリーズ「世界で一番自転車にやさしい都市」の概要
はじめに(今回の取材の目的)
第1回 コペンハーゲンの自転車道路網
第2回 自転車のマナー向上キャンペーン
第3回 自転車と乗れる通勤電車
第4回 ライバルはアムステルダムです
第5回 ヨーロッパの都市と自転車
取材・構成: 熊倉次郎 リベラルアーツ総合研究所 代表
配信: 公益財団法人ハイライフ研究所
詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?cat=106
第6回 超高齢社会と老後について
都市生活者の老後の生活イメージ
総務省の2011年11月1日時点の直近の日本の推計人口(4月18日に発表)によると、日本の総人口(定住外国人を含む)は1億2778万人でこの1年間で1950年以降の統計で最大の25万9千人減であったが、65歳以上の老年人口割合は過去最高の23.3%になった。しかも老年人口が年少人口を下回ったのは47都道府県では沖縄県だけ、というおまけ付きである。日本は超高齢社会に突入している。
老年人口が多いのは、長寿化の表れでもあるが、問題はその長寿化を支えてきたのは年金・医療・介護といった社会保障制度(現役世代の負担)に他ならないが、老年人口割合が20数%を超え年少人口を大きく上回るといった異常な老人人口の多さは、今の現役世代の負担では支えきれない。消費税率を引き上げ、社会保障の財源とするという政策課題が浮上するのはもっとも
だ。
今回のレポートでは都市生活者が老後をどのようにイメージしているのかを、アンケート調査の分析からアプローチしているが、ほとんどの人が老後に不安を持ち、日本の現状に大きな不満を持っていることがはっきり見て取れる。社会保障の負担と給付に関していえば、日本政府としてはバランスを保つのが年々困難になると訴えかけるが、都市生活者は、給付映負担の増減はどうあれ、公平であればその責任を果たすという考えは強い。政治家や官僚よりも都市生活者の考え方は、はるかに健全である。
都市生活者の老後のイメージの実際をまとめてみた。
執筆:立澤芳男(マーケット・プレイス・オフィス代表)
詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?cat=105
2012年2月1日、スウェーデン大使館オーディトリウム(東京)において講演会「スウェーデンの市民生活と政治」が開催されました。
今回はストックホルム大学で教鞭をとり、40年以上スウェーデンで生活しているPh.D レグランド塚口淑子さんに標題のご講演をいただきます。スウェーデン社会の基盤は、高い選挙投票率に支えられた市民参加型の民主主義体制にあることは論を待ちません。では、実際にスウェーデン市民はどのようにして政治に参加しているのか、生活者の目線からレグランドさんに具体的にお話いただきます。 (セミナー案内より)
スウェーデン研究連続講座 「スウェーデンの市民生活と政治」
講演 レグランド塚口淑子氏 Ph.D. ノルディック出版 代表
会場 :スウェーデン大使館オーディトリウム(東京)
日時 :2012年2月1日 17:00-19:00
主催 :(社)スウェーデン社会研究所
撮影・配信協力 :公益財団法人ハイライフ研究所
詳しくは以下のURLをご覧ください。
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=6137
「日本の環境首都コンテスト」で選ばれた先進事例が、新たに「ベストプラクティス集」として公開
公益財団法人ハイライフ研究所では、これまで環境首都全国ネットワーク(現・環境首都創造NGO全国ネットワーク)が主催する「日本の環境首都コンテスト」の趣旨に賛同し、同ネットワークとの協働を通じて、コンテストに参加した先進的な自治体の活動事例を映像でご紹介する事業に取り組んでまいりました。
また、2008年には、「日本の環境首都コンテスト」の提言と先進事例をまとめた書籍「環境首都コンテスト
地域から日本を変える7つの提案」を企画し、環境首都コンテスト全国ネットワークと財団法人ハイライフ研究所との共同で出版いたしました。
2010年、「日本の環境首都コンテスト」は終了しましたが、主催者は新たに「環境首都創造NGO全国ネットワーク」と名称をあらためて、活動を発展的に継続しています。
2011年、公益財団法人ハイライフ研究所では、環境首都創造NGO全国ネットワークとパートナーシップを組み、先進事例ウェブサイト「環境自治体ベストプラクティス集」を開設いたしました。
これは「日本の環境首都コンテスト」において優れた活動として評価された自治体の事例のなかから、より本質的で持続可能な地域づくりに役立つ事例をデータベースとしてまとめたものです。
環境自治体ベストプラクティス集
http://bp.eco-capital.net/
地域からの持続可能な社会創造に取り組まれている多くの自治体、NPO、そして市民の方々にご活用いただければ幸いです。
公益財団法人ハイライフ研究所













