ギネス・ストアハウス(ギネスビール博物館) Guinness Storehouse

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キーワード:

2014年度 ,アイルランド ,産業遺産 ,都市観光 ,鍼レベル 中 ,集客施設

鍼レベル:

ストーリー:

 ギネスのビール醸造所は1902年から1904年の間にダブリンの近郊にて建造された。それは、ビールの醸造所としてアーサー・ギネス・サン会社によってつくられた。シカゴ・スタイルの巨大な構造物はアイルランド最初の鉄鋼でつくられた高層建築であった。それは、ダブリンの西地区のランドマークとして人々に親しまれていた。しかし、1980年代には醸造所としては時代遅れとなり、この醸造所を移転して、ストアハウスは1986年に閉鎖された。
 1997年の10月に、このストアハウスをビジターセンターとして公開する計画が了承され、2000年10月にギネス・ストアハウスとして開業した。それは、ギネスビールの博物館である。新しい建物の設計はイギリスを本拠地とするデザイン会社「イマジネーション」とダブリンを本拠地とする建築事務所RKDによって実施された。
 そこでは、ギネスビールの歴史から製造工程までを学ぶことができ、またダブリンの街を一望できる最上階にあるバーでは、ギネスビールを飲むことができる。さらには、ギネスのオリジナルグッズを多く置いてあるギネス・ショップもあり、ダブリンの観光スポットとして人気を博している。2000年に開業してから、既に400万人以上の観光客がここを訪れている。この数字は、ここがアイルランドで最も集客力のある施設であることを示している。
 1階ではビールの4つの原材料(水、大麦、ホップ、イースト)とギネスビールの創始者であるアーサー・ギネスが展示されている。3階は、ちょっとしたカフェ。4階は広告に関する展示と正しい注ぎ方を教えるバーが設けられており、5階にはレストランが入っている。そして、最高階の7階がバーである。2006年には隣接して、現在の醸造過程が学べる展示がされている建物がつくられた。

ロケーション:

都市の鍼治療としてのポイント:

 都市はある意味で博物館と似ている。博物館は価値のある事物、学術資料、美術品等を収集、保存、展示している施設であるが、地球規模でみれば、これらの役割は都市に集中されている。博物館は収集することで、無理矢理、ある価値をもつ事物等を集積させるが、都市は敢えて収集していないという点では異なる。また、都市は博物館と違って、価値のある事物を創り出すという機能を有している。ここで紹介しているビールなどの商品等は、まさにそのようなものである。そして、その商品等が、その都市の地域性や歴史と深く関係したものであれば、それらを博物館的に展示させることで、その都市のアイデンティティを表出させる効果も期待できる。それは、その都市の魅力を高めることに通じる。
 その都市の歴史、その都市が内包する商品にまつわる物語を、そこで生活する人、訪れる人が理解することは、その都市の価値を広く人々に知ってもらううえで重要である。ダブリンといえばギネスビール。それは、ダブリンだけでなくアイルランドがつくりあげた世界に通用している商品である。ギネスビールを知ることは、そのビールをつくった街、そして人を理解することに通じる。ギネスビールの博物館が、ダブリンにとって単に観光客を集める以上の意味があるのは、そういう点からである。アメリカのカリスマ的マーケット・アナリストであるJames Gilmoreがその著書「オーセンティシティ」で、ギネスビールがいかにオーセンティシティを取り戻したかに関して紹介しているが、その大きな要因はこの博物館をつくったことであると考察している。
 ダブリンの市内を展望できる7階で、ギネスビールを飲むのは格別な気分である。ダブリンという街が好きになってくる。このような気分にさせてくれる施設、機会を提供するのは、都市への愛着を高め、その都市のファンを増やす効果があるだろう。地元の産品をアピールするうえでも、このような博物館の「都市の鍼治療」的効果は高いものがあると考えられる。

事業主体:

Guinness Company

事業主体の分類:

民間

デザイナー、プランナー:

Imagination(イギリス)、RKD(アイルランド)

開業年:

2000年

類似事例:

027 ギラデリ・スクエア、サンフランシスコ市(カリフォルニア州、アメリカ合衆国)
・コカコーラ博物館、アトランタ市(ジョージア州、アメリカ合衆国)
・恵比寿ビール記念館、渋谷区(東京都)
・ザ・ハーシー・ストア、ハーシー(ペンシルベニア州、アメリカ合衆国)
・ビア・ウント・オクトーバーフェスト博物館、ミュンヘン市(ドイツ)


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国:アイルランド
州・県:ダブリン州
市町村:ダブリン市