ハイテク時代の家庭の情報化に関する研究

[1]研究概要

1999年に調査された「ハイテク時代の家庭の情報化に関する研究」をレビュー&フューチャー。
本研究の概要、今日的な意義とレビューについて、長谷川文雄氏より解説します。

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長谷川文雄
IT評論家 工学博士
JR東日本研究開発センター フロンティアサービス研究所 所長

清水建設入社後、社会工学研究所、総合研究開発機構、マサチューセッツ工科大学建築都市研究所、東京大学先端科学技術研究センター、東北芸術工科大学大学を経て現職。放送大学客員教授。ハイライフ研究所の評議員。
主な著書: 『定住を超えて マルチハビテーションへの招待』(清文社)、『テレポート世代を結ぶ情報都市ネットワーク』(月刊工業新聞社)、『インテリジェント・シティ東京の5年後』(講談社)、『技術大国アメリカの読み方日本は米国を本当に超えているのか』(PHP研究社)、『アメリカの10年後変化はこの国からおこる』(イーストプレス)、『マルチメディアが地域を変える』(電通)ほか多数。


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※動画内の表現で、現在の携帯電話の台数を「1千万台」としていますが、「1億台」の
間違いです。お詫び申し上げます。


[2]「インタビュー(1) 新しいハウス環境へのとりくみ」

松下電機産業株式会社は、情報技術の進展、社会の情報環境の変化に対応して、80年代のHAから始まり、99年には、HII(Home Information Infrastructure)ハウスを、そして01年にはその進化形としてeHIIハウスがオープンし、ハイテクな機器、ネットワーク技術を用いた豊かな暮らしのコンセプトを提案してきました。そうした「くらしと社会の新しいしくみづくり」を継続して研究・提案し、具体的な商品やサービスを開発し続けているシステム創造研究所の室長、渡邊和久氏に、わたしたちのくらしの近未来を聞いてみました。

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渡邊和久

松下電器産業株式会社 システム創造研究所 戦略デザイン研究室 室長

九州芸術工科大学芸術工学部卒業後、1988年に松下電器産業株式会社に入社。総合デザインセンターに配属、現在システム創造研究所に所属。社会環境の調査・研究、情報および環境システムの企画・デザインを担当。文化施設の情報化研究、駅の複合化に関する研究、快適環境システム研究等に従事し、和歌山マリーナシティ、アジア太平洋トレードセンターの情報化計画を実施。


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<参考>
・ 解説資料:PDF形式ファイル
・ 松下電器産業株式会社 システム創造研究所
 http://panasonic.co.jp/soken/index_1.html


[3]「インタビュー(2) 家庭用ロボット」

2010年には1.8兆円の市場規模が見込まれているロボット関連産業。もう映画の世界だけでなく、私たちの生活のまわりに多彩なロボットたちが登場する日は目前です。2005年に開催された愛・地球博では、国をあげて「次世代ロボット実用化プロジェクト」が推進され、ロボットが人と共存するための様々な実証実験や、「2020年人とロボットが暮らす街」をコンセプトとした、街並みや公園、住宅など、私たちの近未来の生活シーンの中で活躍するロボット達が紹介されました。また、2006 年には、社会で活躍し、将来の市場創出への貢献度、期待度の高いロボットを称える表彰制度「今年のロボット」大賞が、経済産業省を中心に創設され、第一回目の大賞はお掃除ロボットが選ばれました。
今回は、そうしたロボットプロジェクトの推進事務局に関わってきた、小山田裕彦氏に、私たちの身の回りに登場しつつあるロボットたちの動向について聞いてみました。

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小山田裕彦

株式会社シンク・コミュニケーションズ 取締役

鹿児島県出身、鹿児島大学で経済、地理学を学び、地方にも進出拡大が広がりつつあったソフトウェア業界に興味を持ち、昭和59年に株式会社日本エム・アイ・シーに入社。システムエンジニアとして企画部門に携わり、社会システムの調査・提案、科学館、ミュージアムなどのプランニングなどを担当。平成14年からは、テーマパーク、商業空間プロデュースを手がける株式会社インタープランの取締役に就任、平成16年には、仕事仲間と株式会社シンク・コミュニケーションズを設立。愛・地球博をはじめとする、各種ロボットプロジェクトの事務局を担当。最近は、新しい街づくりのためのアートプログラムや地域の学校「お父さんの楽校」などを推進。またハイライフ研究所の調査研究に参画するとともに、当サイトHigh-Life Review & Futureの取材・編集を担当。


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<参考>
・ 愛・地球博プロトタイプロボット展 ダイジェストムービー
http://www.nedo.go.jp/expo2005/robot/movie/index.html

・ 今年のロボット大賞2006
 http://www.robotaward.jp/


[4]「インタビュー(3) 地方都市における家庭のハイテク化・情報化」

1999年に実施された「ハイテク時代の家庭の情報化に関する研究」の研究者として参画。家庭電化製品のメカトロニクス化、テレビの多様性、携帯電話がもたらす家庭内コミュニケーションの変化、インターネットの家庭への普及、ロボットの台頭など、当時の急速に進展する私たちのくらしの環境をレポートしていただきました。
今回は、調査から7年経った現在、山形を中心に、地方都市ではどのような変化があり、新たな課題は何なのかといったあたりをお聞きしました。

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松村茂

工学博士

東北芸術工科大学 メディア・コンテンツデザイン学科 教授
1959年東京都生まれ、東京大学大学院博士課程修了、日本開発銀行設備投資研究者、東京大学先端科学技術研究センターを経て、現職。
専門分野は、e-ビジネス、起業化支援、地域活性化、まちづくり、地域経営、都市工学。主な著書:『生活都市の時代』(イーストプレス)、『未来史の中のメガシティ』(三田出版会)、『マルチメディアが地域を変える』(電通)、『地域の価値を創る』(時事通信社)。


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・ 資料:「地方の情報化の現状」 PDF形式ファイル


[5]「インタビュー(4) 利用者:家族・女性」

様々な家電がハイテク化し、携帯電話やブロードバンドの普及による家庭内の情報化も大きく進展し、社会全体が便利になり、暮らしやすくなった反面、新たな不安材料、課題も出てきている。
今回は、都市に暮らす家族を対象に、家庭内のハイテク化・情報化の現状と、これから期待することをお聞きしました。

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伊藤香織

都内在住、30代夫婦2人暮らし、夫婦ともに大学の研究者・教員で、共働き。
家庭内は早い時期からネットワーク環境を整備し、仕事場と家庭内のシームレスなネットワーク環境を望んでいる。
仕事がら海外研究出張も多く、夫婦間では動画によるチャットの会話も多い。
パソコン環境以外の家庭内のハイテク化は、まだこれからだとのことだが、将来的には介護ロボットなど新しい家電・サービスを必要とするかもしれないとのこと。また最近気になることは、複雑化する家庭内の各種セキュリティへの対応とのこと。


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[6]「インタビュー(5) 利用者:家族・男性」

様々な家電がハイテク化し、携帯電話やブロードバンドの普及による家庭内の情報化も大きく進展し、社会全体が便利になり、暮らしやすくなった反面、新たな不安材料、課題も出てきている。
今回は、都市に暮らす家族を対象に、家庭内のハイテク化・情報化の現状と、これから期待することをお聞きしました。

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上原清輝

都内在住、30代夫婦と就学前の子供の3人暮らし、建築設計・プランニングの仕事に従事。家庭内はブロードバンド化され、パソコンおよびゲーム機器、テレビなどが無線LAN環境でネットワーク化されている。
家庭内の情報化で、一番変化したことは「調べごと」。とにかく気になることがあれば、すぐネットワーク検索するようになったとのこと。ネットショッピングもよく利用するし、店に買い物に行くときも、商品の下調べ、価格比較などしてから出かけるとのこと。
写真が趣味で、デジタルカメラによるフォトワークは楽しみのひとつ。現在実家のご両親との動画チャットの実現も準備中とのこと。孫の顔が見たい一心でご両親も情報化に奮闘中。家庭内にほしいロボットで今気になっているのはお掃除ロボットだそうである。


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<参考>
・ 掃除ロボット ルンバ

 http://www.irobot-jp.com/


[7]今後の展開

長谷川文雄


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