【データベース】 都市の鍼治療 No.101~No.105

「都市の鍼治療」データベース

 クリチバのジャイメ・レルネル元市長は、都市が抱える問題を手っ取り早く解決するべき方法論として「都市の鍼治療」を提唱しています。

 多くの課題に直面する都市は、さながら病人のようです。そして、都市の鍼治療とは、その都市の病を根本的に治すことは難しいけれども、効果的に「鍼療法のように治す」ことは可能であるという考え方にもとづいた方法論です。

 本データベースは、このレルネル元市長の「都市の鍼治療」という考えにのっとり、内外の「都市の鍼治療」事例をシリーズで紹介していきます。


鍼アイコン101 観塘プロムナード
101 観塘プロムナード

ジョギングをしている人、ギターの演奏をしている人、運動器具でシェイプアップしている人、散策をしている人、パーゴラの下で読書をしている人などを見るにつけ、優れた公共空間を整備することで都市生活はかくも豊かになるのだな、ということを改めて確認する。香港の九龍東地区は、世界でも最も人口密度の高い都市空間の一つである。そのような都市空間においては、いかにアメニティを確保させるかが、そのサステイナブル性を維持させていくうえでは極めて重要である。

鍼アイコン102 観塘工業文化公園
102 観塘工業文化公園

香港の九龍東にある観塘地区では、啓徳空港の使用停止を契機とした大規模再開発計画(320ヘクタール)を策定、現在、それに基づいた開発が進展中である。同計画では九龍東は香港島の中環地区に次ぐ第二のビジネス・センターとして位置づけられ、そのために、ここで働く人々にとってアメニティの高い公共空間を提供する計画が立てられた。

鍼アイコン103 魚らんラボラトリー(魚ラボ)
103 魚らんラボラトリー(魚ラボ)

魚らん商店会は港区の白金高輪駅そばにある商店街を主体とした組織である。その会議室を明治学院大学の経済学科の服部ゼミナールが2013年から週に2回ほど借りて、商店街を対象とした地域研究を行っている。そして、その縁で商店街のイベント等に学生を参画させてもらったり、地元のゆるキャラを作成したりする、地元のローカル・アイドルを結成させるなど、地域の情報発信に取り組んでいる。

鍼アイコン104 メトロポール・パラソル
104 メトロポール・パラソル

完成してから5年、この建物は近代的で極めてユニークな意匠が為されているにも関わらず、世界遺産にも指定されている地区を擁するセビージャの旧市街地に見事に融和している。高さと屋根の緩やかに隆起する意匠が見事に周辺の建物と調和しているからだ。それにも関わらず、メトロポール・パラソルの屋根に架けられた歩道からはセビージャの市街地の見事な展望を得ることができる。また、その歩道は緩やかに高低差が変化をすることで多様な視座を通行するものに提供してくれるので、ちょっとした空中散歩のような感覚を与えてくれる。

鍼アイコン105 エスプラナーデ公園
105 エスプラナーデ公園

エスプラナーデはヘルシンキの中心、フェリー乗り場とスウェーデン劇場とを結ぶ場所に位置する回廊状の公園である。その両側にはノース・エスプラナーデ、サウス・エスプラナーデという名前の一方通行の道路が走っている。ヘルシンキの住民は、この公園を「エスパ」と呼び、親しんでいる。その面積は1.75ヘクタールと決して広くはないが、その長細い形状が実際より、広いイメージを与える。フィンランドでおそらく最も有名な公園であると指摘されている。

 

取材・構成
服部圭郎 明治学院大学経済学部教授

制作・配信
公益財団法人ハイライフ研究所

■都市の鍼治療 データベース
http://www.hilife.or.jp/cities

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