【新連載】 東京50㎞圏域、「多拠点居住の可能性研究」

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■第1回 2015年度の郊外居住研究のテーマ

 住宅・土地統計調査によりますと、調査開始以来、空き家の戸数及び同率の上昇は一貫して続き、直近(2013年)の調査において全国の空き家戸数は820万戸、空き家率は13.5%を記録しました。東京圏の空き家率においても前回(2008年)の調査時点で既にすべての距離帯で10%を超えており、東京圏遠郊外部(50km圏・60km圏)においては全国平均を上回る空き家率となっています。 

 ハイライフ研究所は、2013年度「東京郊外居住の憂鬱」、2014年度「東京圏遠郊外、縮退格差時代の到来」と研究を進めてきました。今後、東京圏の遠郊外部には縮退圧力がさらに強まり、空き家率のさらなる上昇が懸念されます。空き家対策というと地方都市や農山村漁村の取り組みと思われていますが、大都市圏の郊外遠隔部でもその持続可能性の観点から空き家対策の必要性が高まってくるのは必至です。また、具体的な空き家への取り組みというと、地域の共助、健康・福祉拠点としての活用、地方自治体の借り上げ制度、一方で老朽空き家の撤去支援などが取り組まれていますが、人口減少の向かい風の中ではそれぞれが規模的に小さく、需要創造の面での力強さに欠ける点は否めません。 

 2015年度、ハイライフ研究所は新たな郊外居住の担い手として、都市生活者に芽生える二地域居住・多拠点居住に着目し、東京圏遠郊外への誘導可能性に関する調査・研究を行うことにしました。本研究の成果を新春、当研究所のホームページ上で、5回にわたってWEBセミナー方式で発表していきたいと思います。 

■東京50㎞圏域、「多拠点居住の可能性研究」
http://www.hilife.or.jp/wordpress/?cat=154

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