クリチバのジャイメ・レルネル元市長は、都市が抱える問題を手っ取り早く解決するべき方法論として「都市の鍼治療」を提唱しています。
多くの課題に直面する都市は、さながら病人のようです。そして、都市の鍼治療とは、その都市の病を根本的に治すことは難しいけれども、効果的に「鍼療法のように治す」ことは可能であるという考え方にもとづいた方法論です。
本データベースは、このレルネル元市長の「都市の鍼治療」という考えにのっとり、内外の「都市の鍼治療」事例をシリーズで紹介していきます。
071 稲米故事館
日本の占領時代に、ここには食料の貯蔵を目的とした穀物倉庫と加工工場が建設された。すべて煉瓦造りで、屋根は日本の瓦でできており、麒麟や獅子などによって飾られている。これらは今日に至るまで、当時のまま保存されている。
072 イスラエル広場(南)
イスラエル広場(南)はコペンハーゲンの中心部にある公共広場。その設計コンセプトは「地面に浮かぶ空飛ぶ絨毯」である。市民の利益を最優先に考えた、コペンハーゲン流の都市デザインがそこにある。
073 ボケリア市場(La Boqueria)
ボケリア市場はバルセロナのランブラス通り沿いにある公設市場。2013年2月にCNNが発表した「生鮮市場の世界ベスト10」ランキングでは、ボケリア市場は二位の東京の築地市場を押さえて一位であった。
074 ブロードウェイの歩行者専用化
ブロードウェイは、格子状の規則性のある区画を、唯一斜めに走るマンハッタンで最も個性的な道路。そのブロードウェイから自動車を全面もしくは部分排除するプログラムが2008年から開始された。
075 プリンツィパルマルクトの歴史的街並みの再生
ミュンスター市の中心市街地にあるプリンツィパルマルクト。第二次世界大戦でほとんど破壊されたものの、戦後、以前と同じ姿で復興された。都市のオーセンティシティと歴史的文脈の保全に成功した実例。
取材・構成
服部圭郎 明治学院大学経済学部教授
制作・配信
公益財団法人ハイライフ研究所
■都市の鍼治療 データベース
http://www.hilife.or.jp/cities
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