都市圏居住の未来を探るシリーズ
「小家族都市」を考える

1.脱成長都市の住まいとライフコース
平山洋介/神戸大学発達科学部教授

 都市を生きる人びとは、人生の道筋を整えるために、住まいの安定を必要とする。戦後日本の都市は、成長し、拡大し続けたーーー人口が増え、経済が発展し、開発が続き、建物が増大した。政府の住宅政策は、中間層の持家取得を促進し、郊外住宅地の形成を支えた。成長の時代の中で、多くの人たちは、雇用と所得を確保し、結婚して家族をもち、そして持家を取得する、という標準パターンのライフコースを辿った。

 しかし、前世紀の末には、脱成長の時代が始まった。人口と経済に関する指標は、都市の条件が根底から変わったことを表している。人口は2000年代半ばに減少に転じ、その少子・高齢化がさらに進展した。近い将来、都市の多くは縮小し始める。バブル経済は1990 年代の初頭に破綻し、それ以降、景況は停滞したままで推移した。中間層は減少し、持家取得はより困難になった。人びとのライフコースは分岐し、標準パターンの道筋を歩む世帯は減った(Hirayama, 2014)。

 では、脱成長の段階に入った都市において、人びとは住まいをどのように安定させ、ライフコースの軌道をどのように形成するのか。この問いの一端を検討し、住宅政策の新たな方向性を考えることが、小稿の関心事である。

 

レポート全文は以下のPDFでお読みいただけます。

 1.脱成長都市の住まいとライフコース

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